宇宙

2025.10.28 17:00

水星が昇り、月と土星が出会う ハロウィーンにすばるが天高くきらめく今週の夜空

膨らみを増しつつある上弦の月(JWJarrett/Getty Images)

膨らみを増しつつある上弦の月(JWJarrett/Getty Images)

今週は欧米で冬時間が始まり、時計の針が1時間戻る。ハロウィーンはただ「トリック・オア・トリート」を言い合ったり、カボチャを飾ったり、おばけの仮装を楽しんだりするだけの日ではない。水星が夕空を彩り、月が土星と邂逅し、おうし座のプレアデス星団が天高くきらめく。11月を迎える1週間の夜空、天体観測、天文学についてまとめた。

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10月30日(木):水星が東方最大離角

水星の見かけの位置が太陽から最も離れて東方最大離角となる。とはいえ、日没から約45分後の西南西の超低空で地平線から約3度の位置にあるので、見つけるのは少し難しいかもしれない。地平線まで見晴らしのよい場所で探そう。

2025年10月30日(東京:午後5時30分頃)の南南西の空(Stellarium)
2025年10月30日(東京:午後5時30分頃)の南南西の空(Stellarium)

今宵は上弦の月でもある。望遠鏡や双眼鏡で観察する好機だ。月面の明るく光っている部分と欠けた暗い部分の境目(明暗境界線:terminator)に沿って、クレーターや山脈の形がくっきりとした影になって浮かび上がって見えるはずだ。

10月31日(金):ハロウィーン

ハロウィーンが実は天文学にゆかりの祝祭だと知っているだろうか。10月31日は、9月の秋分と12月の冬至のちょうど中間点にあたる「クロスクォーターデー」である。ケルト暦に基づくクロスクォーターデーは年に4回あり、春の訪れを祝う2月2日のグラウンドホッグデー、夏の訪れを祝う5月1日のメーデー、収穫を祝う8月1日のラマスがこれに当たる。いずれも地球の公転における節目の日だ。

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米ラスベガスの住宅の前に並べられたハロウィーンの飾り(Shutterstock.com)
米ラスベガスの住宅の前に並べられたハロウィーンの飾り(Shutterstock.com)

11月2日(日):月と土星が出会う、北米が冬時間に移行

だいぶ膨らみを増した十三夜の月が2日夕方~3日未明、土星からわずか数度の距離に接近して見える。暗くなったら南東~東南東の空を見上げ、日付を跨いでゆっくりと西へ移動していく2つの天体を眺めよう。

月が土星に接近(国立天文台)
月が土星に接近(国立天文台)

ちなみにこの日から、北米では星空観察のタイミングが1時間早まる。欧州の冬時間の始まりは10月最後の日曜日だが、北米は11月第1日曜日からだ。夏時間が終わって時計の針が1時間戻るため、就寝前に星空を眺めて過ごせる時間が長くなる。

夜の帳が早く降りるこの時期は、子どもたちや初心者の天文ファンが夜空に親しむにはちょうどよい。オリオン座やプレアデス星団、北極星など、明るい星や見つけやすい観察対象から始めて、慣れてきたらあまり目立たない星座や星団を探してみるといいだろう。

今週の天体:プレアデス星団(すばる)

おうし座のプレアデス星団(M45:すばる)(Davide De Martin & the ESA/ESO/NASA Photoshop FITS Liberator)
おうし座のプレアデス星団(M45:すばる)(Davide De Martin & the ESA/ESO/NASA Photoshop FITS Liberator)

今週は、おうし座のプレアデス星団(M45:すばる)を探してみよう。英語ではギリシャ神話の7人姉妹になぞらえて「セブンシスターズ」と呼ばれるこの散開星団は、日没後に東の空に昇ってくる。100個以上の恒星の集まりだが、肉眼では小さな「ひしゃく」の形に星が並んで見える。

ただし、これは真っすぐプレアデス星団を見た場合の話だ。視点を少し横にずらして観察してみると、ぐっと明るさが増してより多くの星が見えてくる。これは周辺視野がわずかな光にも敏感に反応するからだ。このテクニックを「そらし目」と呼ぶ。いずれにせよ、プレアデス星団は秋~冬の夜空で最も美しい肉眼で観測できる天体の代表格である。

forbes.com原文

翻訳・編集=荻原藤緒

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