スタークスによると、「最も賢い組織はこのトレンドに抵抗しているのではなく、トレンドから学んでいる」のだという。「彼らは、チームがつながり、仕事以外の目的を共有する場をマネジャーが設けることで、チームのやる気が高まり、革新的で効果的になることを知っている」とスタークスは話す。人工知能(AI)を活用したデジタルアートの実験やトレイルランニング、日本語のレッスンなど、さまざまな方法でチームメンバーが一日のさまざまな時間に充電しているとスタークスは説明する。
SaaS企業のXplor Technologies(エクスプロー・テクノロジーズ)でグローバル人材獲得担当上級副社長を務めるカラ・エアーズは、「20年以上の人事キャリアを通じて、最も変革的な成長は『サイドクエスト』、つまり従業員の主要な職務を超えた二次的な任意プロジェクトからもたらされることが多いという実態を目の当たりにしてきた」と話す。
エアーズは、従業員が社内で部署や職種を変える人事異動を模索し、成功事例を共有し、自分のスキルや興味を新たな機会につなげられるよう設計されたサイドクエストのコンセプトを、Xplor Technologiesがどのように取り入れたかについて説明してくれた。昼食時間を利用した勉強会を開催し、包括性と多様性の協議に参加し、社内ポッドキャストに貢献することで、従業員は成長し、知名度を上げ、新しい職種に転向することさえできるようになったとエアーズは言う。
このような機会がうまく機能すれば、従業員のやる気やイノベーション、定着を高めるきっかけになるとエアーズは主張する。「サイドクエストがいかに潜在能力を引き出すかを、自社で体験してきた。サイドクエストは、より熱心で包括的、そして変化に素早く対応する労働力を構築するのに役立っている。私がそうだったように、サイドクエストは個人が有意義なキャリアを形成するのに役立っている」
サイドクエストを仕事に取り入れる6つの方法
リーダー養成などを行う非営利組織The Leadership Institute(リーダーシップ・インスティチュート)の生産性に関する専門家であるダグ・ステインアートは、「構造化された柔軟性を取り込み、サイドクエストをサポートすることで、企業はパフォーマンスを維持しながら従業員のウェルビーイングを守ることができる。従業員を定着させる現代のソリューションだ」と主張する。ステインアートは、サイドクエストを勤務時間に取り入れる6つの方法を提案している。
1. マイクロフレックスの時間を設ける。外を散歩したりアイデアを書き留めたり、あるいは新しい生産性向上ツールを試したりするといったサイドクエストに30〜60分あてる。
2. 学習の「寄り道」を奨励する。従業員はポッドキャストやオンラインコース、TEDのようなビデオなどを視聴し、好奇心を仕事上の成長につなげる。
3. ウェルネス休憩を促進する。小さなヨガセッションやマインドフルネスエクササイズ、ストレッチを日課とすることで、ささやかながらもインパクトのあるリセットになる。
4. 創造的な「寄り道」をゲーム化する。ミニハッカソンや集中的なブレインストーミング、イノベーションをチームで競うゲームといった取り組みやすいチャレンジを導入することで、休憩時間が魅力的で生産的なものになる。
5. リーダーが模範を示す。管理職がコーヒー片手の散歩やアイデアの書き出し、チーム横断のブレーンストーミングなどのサイドクエストを行うことで、従業員は同じことをしてもいいのだと感じる。
6. 週ごとにテーマを決める。例えば、「マインドフルな月曜日」、「テックいじりの火曜日」、「ウェルネスを重視する水曜日」など、小休憩に変化と目的をもたせる。


