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2025.11.01 09:00

バフェットにマンガー、超一流投資家に学ぶ「認知バイアス」に打ち勝ち、成功を手にする方法

ウォーレン・バフェット(Shutterstock.com)

強みとは何か

市場における「強み」とは、他の投資家よりも優れた決断を下すことを可能にする、「洞察力」「気質」「意思決定の仕組み」の総合的な組み合わせを意味する。強みは主に3つあるが、そのうち、誰もが手に入れられるのは1つだけだ。

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1. 心理的な強み:これは、他者が感情的になっていても理性を保てる力だ。しかし、投資家にとっては究極の強みでありながら、最も過小評価されている。心理的な強みを培うためには、ストレスや恐怖心、興奮が、自分の選択をどう左右するのかを自覚しなければならない。気質は生まれつき決まっているわけではなく、日々の習慣で鍛えることが可能だ。十分な睡眠、定期的な運動、バランスの取れた食生活といった、ごくシンプルな身体管理を心がければ、感情のコントロール力と意思決定の質は向上する。疲労がたまると衝動的な取引に走りやすくなるし、休養すれば忍耐力は回復する。瞑想やジャーナリング(日記付け)、安定した生活リズムを実践すると、理性的に投資する上で必要な心の落ち着きが得られる。一流の投資家は、自らの心身を、ポートフォリオの基盤の一部とみなしている。

2. 情報入手の強み:これは、独自のデータを迅速に手に入れる力だ。情報がリアルタイムで入手できる時代においては、この強みを培うことはいっそう難しさを増している。しかし、業界に関する専門知識を深めたり、他人がもたない人脈を構築したりすることで、この強みを高めている投資家たちもいる。

3. 分析力の強み:これは、1つの情報を、異なる視点で解釈する力だ。要するに、目に見える表面的な事実の先を見通し、ほかの全員が当然だとみなす前提を疑い、真に価値を生み出すものを理解することだ。

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マンガーは、「私たちのような人間が驚くほどの長期的な優位性を得られたのは、非常に賢くあろうとしたからではなく、愚かにならないよう一貫して努めたからだ」と述べた。心理的な強みは、誰もが犯してしまうよくある過ちを避けることから始まるのだ。

退屈に耐える

ジョージ・ソロスは以前、こう語った。「投資を楽しんでいるような人間は、十中八九、儲けが出ていないだろう」。皮肉に聞こえるかもしれないが、この言葉には深い真実が映し出されている。つまり、投資で成功することは退屈なものなのだ。

市場は、「興奮する投資家」ではなく、「忍耐力のある投資家」に報いるようになっている。ひっきりなしに売り買いし、挑発的な取引に手を出せば、アドレナリンが駆け巡るが、それで得られるのはリターンではなくドーパミンだ。

大きな成功を収めた投資家スタンレー・ドラッケンミラーは、自身のやり方について率直にこう明かしている。「ほとんどの時間は、ただ座って本を読んだり、考えたり、待ったりしている」

この1文は、達人のパラドックスを見事に言い表している。つまり、経験を積めば積むほど行動しなくなり、逆に「待つ時間」が増えていく。退屈さは成功の敵ではなく、成功した証拠なのだ。

超一流の投資家は、取引自体にはあまり時間を割かず、それよりもはるかに多くの時間を、調査や日々の記録、内省に充てている。長期保有や自動運用、取引ルールの明文化というシステムを整えて、衝動的な行動を抑制し、忍耐力を培って、複利が魔法のように作用するのを待っているのだ。

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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