地元NYの富豪16人が反発、政財界に強い影響力を持つ地元の富豪一族も
富豪26人がこの方針を嫌うのも無理はない。フォーブスの調査によれば、マムダニに対抗する候補者を支援する26人のビリオネア寄付者のうち16人はニューヨーク市在住で、ブルームバーグ、ディラー、ティッシュ家などのいずれも政財界に強い影響力を持つ地元の富豪が挙げられる。ニューヨーク大学への多額の寄付者でもあり、NFLニューヨーク・ジャイアンツの持ち分を保有するティッシュ家は、マムダニを打倒しようとする団体に少なくとも120万ドル(約1億8000万円)を拠出している。注目すべきは、ティッシュ家の一員でニューヨーク市警察の本部長を務めるジェシカ・ティッシュについて、マムダニが当選した場合も続投させる考えを示していると報じられている点だ。
そして、米国最大の都市であるニューヨークの市長選をめぐっては、全米のビリオネアが州境を越えてマムダニの対立候補を支援している。市外在住の寄付者は10人にのぼり、テキサスのウォルマート創業家の相続人アリス・ウォルトン、フロリダのヘッジファンド運用者で元ニューヨーカーのダニエル・オッチ、ボストンのジョン・フィッシュなどが名を連ねる。フィッシュが率いる建設会社サフォーク・コンストラクションは、ニューヨークのウォルドルフ=アストリア・ホテルの改修や、5番街520番地の新たな超高層ビル建設といったプロジェクトを手がけている。
選挙戦をめぐる資金の動き、トランプが「共産主義者の狂人」と主張
ここ数週間になって、選挙戦をめぐる資金の動きが加速している。エアビーアンドビーの共同創業者で、トランプ政権の役職を持つジョー・ゲビアは、10月15日だけでマムダニに反対する3つの団体に合計300万ドル(約4億6000万円)を投じた。また、先日125万ドル(約1億9000万円)を拠出したヘッジファンド運用者のアックマンは、Xに「マムダニの政策は犯罪の増加、公的安全の低下、雇用の減少、税収の減少を招く」と書き込んでいる。メディア王バリー・ディラーの代理人によると、ディラーもフィックス・ザ・シティに追加で25万ドル(約3800万円)を寄付したが、この額はまだ報告書には反映されていないという。
また、寄付はしていないものの、強い影響力を持つ者は他にもいる。個人資産が71億ドル(約1.1兆円)のトランプ大統領は、マムダニが予備選で勝利した直後のSNSの投稿で、彼を「100%共産主義者の狂人」と主張した。
一方、マムダニ陣営の広報担当ドーラ・ペケツは、次のように述べた。「ビリオネアは、労働者階級のニューヨーカーと向き合おうともせずに、自分たちの支持と資金を得ることに数カ月も費やしてきた候補の背後に並んでいる。クオモは、住宅の高騰と市民の流出を招いた過去の陳腐で冷笑的な政治をまた繰り返している。ゾーラン・マムダニは、ビリオネアではなく『ニューヨーカーを第一に考える政治』を実践している」
クオモ陣営の報道担当者は、コメント要請に応じなかった。
フォーブスは10月22日時点で公開されている州のデータベースを基に、マムダニに反対する団体や他候補を支援する団体への5万ドル(約760万円)超の寄付をすべて精査した。その結果、10万ドル(約1500万円)以上を拠出していることが判明したビリオネアの一覧を以下に掲載する。


