映画『チェンソーマン レゼ篇』が週末の北米興行収入で首位を獲得した。ハリウッド業界誌が発表した速報推計値によれば、同作品のオープニング興行収入は1720万ドル(約26億円。1ドル=153円換算)に達し、大型作品が複数公開された10月に好スタートを切った。アニメ映画が北米の興行で大きな成功を収めた最新の事例となった。
当初、『チェンソーマン』のオープニング興行収入は700万~1000万ドル(約10億7000万円~15億3000万円)の範囲になると予想されていたが、その後のプレビュー上映で好調だったことから、1100万~1500万ドル(約16億8000万円~23億円)に上方修正されていた。しかし、実際の数字はその修正値をさらに上回る結果となった。
本作はすでに9月に日本およびアジア諸国で公開されており、北米以外で少なくとも6100万ドル(約93億円)を稼いでいる。
『チェンソーマン』の配給はソニー傘下のクランチロールが担当している。同社は以前『鬼滅の刃 無限城編』を配給し、北米で7000万ドル(約107億円)のオープニング興行収入を記録するなど、アニメ映画としての歴代記録を塗り替えた実績を持つ。
『チェンソーマン』は観客による評価も非常に高く、シネマスコアでA評価を獲得した。また、海外レビューサイトのRotten Tomatoesでは観客と批評家双方からほぼ満点に近いスコアを得ている。
『チェンソーマン』はソニーとクランチロールにとって、今年2度目の興行的成功作となった。クランチロールは、ソニーが2021年にAT&Tから11億7500万ドル(約1798億円)で買収したアニメ配信・配給企業である。9月には『鬼滅の刃 無限城編』を公開し、即座に興行首位を獲得しただけでなく、北米におけるアニメ映画のオープニング記録を数十年ぶりに更新した。
『鬼滅の刃』はすでに世界で5億8900万ドル(約901億円)を超える興行収入をあげ、ボックス・オフィス・モジョのデータによれば、今年の年間興行収入ランキングで第9位となっている。これは、『ファンタスティック4:ファースト・ステップ』『死霊館 最後の儀式』『サンダーボルツ*』『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』などの有名シリーズを上回る成績だ。



