暗号資産

2025.10.27 11:00

FRBによる「量的引き締めの終了」に備え突如急騰するビットコイン、その行方は

Peter Dazeley/Getty Images

ブルームバーグが確認したところによると、先日、JPモルガンとバンク・オブ・アメリカのアナリストたちは、FRBは今月にも、市場から流動性を吸収する目的で設計された量的引き締めを停止するだろうと予測した。

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「現行またはそれを上回る水準の短期金融市場の金利は、FRBに対し、準備金がもはや『潤沢』ではないというシグナルを送るはずだ」と、バンク・オブ・アメリカのマーク・カバナとケイティ・クレイグはメモに記した。

また、FRBが次回の連邦公開市場委員会(FOMC)で再び利下げを実施し、政策金利を25ベーシスポイント引き下げるとの見方も広がっている。これは9月に実施された利下げの延長であり、これによって資金が市場に流通しやすくなることで、ビットコインのようなリスク資産の価格がさらに押し上げられると予想されている。

米国時間10月24日に発表された9月の消費者物価指数(CPI)は、前月比3%増と、ブルームバーグがまとめた市場予想の3.1%を下回った。

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「最近のレイオフのニュースを踏まえると、10月または12月に、より大きな利下げが実施されるべきではないかと、一部のアナリストは考えていることだろう」と、トレード・ネイションの上級市場アナリストであるデービッド・モリソンはEメールでコメントした。「FRBがインフレよりもむしろ労働市場の動向を懸念していることは明確だ」。

過去12カ月間で、ビットコイン価格は金価格とほぼ同じ動きを見せている。この2つはいわゆる「ディベースメント・トレード」の一環として急騰している。通貨供給量の増加やインフレによってドルの購買力が低下するリスクへのヘッジとして、金、銀、ビットコインなどの資産に資金が流れ込んでいるのだ。

「金と銀は、法定通貨の価値減退だけを反映しているが、ビットコインや暗号資産の価格はいまだ米国のビッグテックの動向に左右されている。だが、いずれこの関連性はなくなるだろう」とヘイズはミルク・ロードに語った。

「いずれにせよ世界の流れは明らかだ。これからも法定通貨の価値は下がり続ける。先見の明を持つ者、今何が起きているかを理解している者たちは、資金で意思表示している。彼らは『金が欲しい』『ビットコインが欲しい』『銀が欲しい』『株が欲しい』と言っているのだ。私はただ、その中でも暗号資産こそが最速の馬だと思っている」。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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