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2025.10.27 13:00

「投資で勝つ」ための心理学──勝ち組・負け組を分ける思考法

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とはいえ、このゲームが有利であることを理解しているだけでは不十分だ。優れた投資家は、ゲームを始める前に自分の優位性を明確にする。ある者は、状況をいち早く把握できるという情報面での優位性を持ち、またある者は、企業の価値を見極められるという分析面での優位性を持つ。しかし多くの優れた投資家が重視するのは、「心理的な優位性」――恐怖心を抑え、欲にくらむ目を覚まし、忍耐強く、長期的な視点でプレイする力だ。

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誰と戦っているのかを知る

市場にはさまざまなプレイヤーがいる。短期的な利益を狙うデイトレーダーや、高度な取引手法を駆使するヘッジファンドトレーダー、老後の蓄えを守りたい退職者、そしてウォーレン・バフェットやピーター・リンチのような、長期戦で資産を築く著名投資家などだ。ここで重要なのは、あなたが戦う相手は「市場」そのものではなく、「他の投資家の行動」である点だ。株価が下落した際、もし他の投資家が恐怖に駆られて「パニック売り」に走るなら、あなたの優位性は「冷静な忍耐力」かもしれない。また、他者が流行や話題の株を追いかけているなら、あなたの優位性は「一貫した姿勢」かもしれない。

経済学者ベンジャミン・グレアムは有名な金言を残している。「市場は短期的には投票機(人気を反映)だが、長期的には計量器(企業の価値を反映)だ」──この言葉が示すのは、最終的に株価を動かすのは企業の収益であるということだ。短期的な値動きは流行や投資家心理、投機によって左右されるが、時間の経過とともに、企業の真の価値はしっかりとした「収益力」によって明らかになる。だからこそバフェットをはじめとする偉大な投資家は、「長期的なリターンは利益成長と連動する」と強調する。利益こそが、企業の本質的な価値を明確に示す尺度だからだ。

ギャンブルの場合、戦う相手はカジノだ。カジノは巨大な資本、厳格な運営ルール、みずから設定した勝率を持っている。一方、市場で戦う相手は「人間の感情」だ。そして、人間は本質的に誤りを犯すものである。

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長期戦での「確率」を知る

データを見てみよう。米国株式市場で利益を上げられる確率は、投資期間が長くなるほど劇的に高まる。

・1日 :53%
・1年 :75%
・5年 :90%
・10年:95%
・20年:98%
・25年:99%

これほどの確率を誇るカジノは、存在しない。むしろ長期戦では、利益が「ほぼ確実」と言えるレベルだ。このゲームは、長期戦ではあなたに有利に働くようになっている。必要なのは、「待つ」という忍耐力と、ぶれない投資姿勢だけだ。

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翻訳=猪股るー

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