サイエンス

2025.10.26 18:00

悪魔のようなヤモリなど、奇妙な「生物種の名前」トップ10

サタニック・リーフテイルド・ゲッコー(Shutterstock.com)

5. スパイニー・ランプサッカー(ダンゴウオ科の仲間、学名:Cyclopteridae)

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この名前を2度見したとしても無理はない。丸みを帯びた小さな魚スパイニー・ランプサッカー(Spiny Lumpsucker)は、全身のあちこちに小さな骨ばった突起が生えていて(スパイニーは「とげだらけ」という意味)、変形した腹びれを使って岩にくっつくことができる(サッカーは「吸盤」という意味だが、俗語的には「だまされやすいお人好し」「間抜け」の意味もある。なお、Lumpsuckerはダンゴウオの英名)。

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水温の低い北太平洋に生息しており、泳ぎは得意ではない。それでも捕食者からうまく身を守れるのは、じっと動かず擬態する生態のおかげだ。いかにも物笑いの種になりそうな名前だが、生物が生き延びるために仕方なく「妥協した」最たる例と言える。動きを制限される代わりに、優れた吸着力と、隠れる力を手に入れたわけだ。

6. マウンテン・チキン(学名:Leptodactylus fallax)

最初にお伝えするが、マウンテン・チキン(Mountain Chicken)は鳥ではない。大きな陸生のカエルで、カリブ海に浮かぶ島国のドミニカ共和国と、火山島のモントセラト(モンセラット)に生息している。

かつて地元住民が、捕まえて食用にしていたことからこの名がついた。マウンテン・チキンは残念なことに、ツボカビ症という両生類が感染する致死的な病気と、生息地の喪失が原因で、いまでは絶滅危惧IA類(絶滅寸前)の一種となった。

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「マウンテン・チキン」という名前からは、動物に名前をつける際に見受けられる世界的な傾向が浮き彫りになる。動物の通称には、生物学的な特徴ではなく、人間とのかかわりや、人間の認識が反映されていることが多いのだ。マウンテン・チキンの場合は、「鶏肉のような味がする」カエルだと思われていた。

7. スクリーミング・ヘアリー・アルマジロ(学名:Chaetophractus vellerosus、和名はケナガアルマジロ)

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スクリーミング・・ヘアリー・アルマジロ(Screaming Hairy Armadillo)は、当の動物の外見と行動に実に忠実な名前であり、まさにぴったりと言えるだろう。

南米に生息する夜行性の小さなアルマジロで、驚くほど正確な名前の由来は、2つの主要な特徴にある。1つ目は、より硬い甲羅をもつ近縁種とは異なり、体がごわごわとした固い毛でおおわれているところだ(ヘアリー:毛深い)。2つ目は、より際立った特徴で、脅威に遭遇すると、それに対抗して甲高い声を発するところだ。この叫び声(スクリーミング)は、捕食者を驚かせるための防衛手段だ。ホラー映画のタイトルのような名前だが、コミュニケーションが防御形態とともに進化したことを的確にとらえている。

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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