サイエンス

2025.10.26 18:00

悪魔のようなヤモリなど、奇妙な「生物種の名前」トップ10

サタニック・リーフテイルド・ゲッコー(Shutterstock.com)

2. スリッペリー・ディック(学名:Halichoeres bivittatus)

スリッペリー・ディック(Slippery Dick)は、西大西洋の温暖な海域に生息するベラという魚の一種だ。スリッペリー(つるつる滑る)ディック(ペニス)とは、何とも笑いを誘う名前だが、滑りやすいうろこと、水中での素早く突進するような動きに由来している。

advertisement

しかし、生物学的には別の理由で興味深い。スリッペリー・ディックは、群れ内部の社会的な関係に応じて、メスからオスに性転換する「隣接的雌雄同体」の魚なのだ。従って、この名前は滑稽な上に、不適切な「誤称」と言うこともできるだろう。

何よりも残念なのは、この名前のせいで、繁殖生産量を最大化するために性的な流動性をもつ生物という、真に進化的なその魅力から目をそらされてしまうことかもしれない。

3. サタニック・リーフテイルド・ゲッコー(学名:Uroplatus phantasticus、和名はエダハヘラオヤモリ)

サタニック・リーフテイルド・ゲッコー(Satanic Leaf-Tailed Gecko)は、マダガスカルに生息する夜行性のヤモリだ。擬態が得意で、尻尾は朽ちかけた葉っぱのように見える(「リーフテイルド」の意味)。「サタニック(悪魔的)」という不吉な名前をもつのはおそらく、赤い色をした不気味な目と、頭にある角のような突起のせいで、悪魔のように見えるためだ。

advertisement

進化的な観点から見れば、このヤモリの保護色と擬態は、捕食者から身を守るために自然選択を経た見本であると、生物学者なら迷わずに言うだろう。通称からは、必要以上に不気味さが漂ってくるが、自然界では、最も風変わりな擬態こそ、捕食者に恐怖心を抱かせる効果があって有利だということを示している。

4. ブロブフィッシュ(学名:Psychrolutes marcidus)

ネットのミーム画像でもよく知られており、2013年には「世界一醜い生き物」に選ばれたのがブロブフィッシュ(Blobfish)だ。生息地は深海で、海面に引き上げられると、溶けたゼリーのようなぐにゃっとした姿になる。

しかし、見た目だけで判断してはいけない。溶けたゼリーのように見えるのは、大きな水圧がかかる本来の生育環境から引き離された姿を見ているからだ。

ブロブフィッシュのゼラチン状の体は、水深1000m地点という、極度に水圧がかかる環境に適応する上で欠かせない構造をしており、「醜い姿」になってしまうのは思いがけず圧力が下がった結果だ。進化的には、深海の環境に特化した、実に興味深い生物の1つといえる。

次ページ > 5. スパイニー・ランプサッカー(ダンゴウオ科の仲間、学名:Cyclopteridae)

翻訳=遠藤康子/ガリレオ

タグ:

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事