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2025.11.01 10:15

電話とメールは時代遅れ。業務改善コンサルが語るムダの削り方

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自分の話術に自信があり、相手にイエスと言わせたいときには、電話で話をつけてしまう、というのは1つのビジネス戦略としてはアリなのです。しつこく電話してくる人には、こういう意図がある可能性があります。

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よって、もしあなたが電話を受ける立場で、危ない匂いの電話が来たときにはベタ降りの一択です。勝負しないようにしましょう。

「その件は、今ここでジャッジしろと言われても難しいので、上と相談したうえで(もしくは、現場の意見を聞いたうえで)回答します」などと返すのです。

 仮に「今、決めてほしい」などと押してきたら、「私には権限がないんですよ」などと卑下すれば、相手もそれ以上はやりようがなくなります。

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「こちらにはやる気がありません」と暗に伝えるツール

次にメールです。

メールは、最近のビジネスでは「こちらにはやる気がありません」と暗に伝えるツールとしてよく使われています。

建設的に物ごとを進めていく気があるのなら、対面の会議やチャットツールを使って議論をすることのほうが多くなっています。

一方で、私たちにはやる気がまるでないのだけれど、かと言って相手を無視するわけにもいかない、といった場合、もっとも会話が活性化しないメールを使うのが最善な対応になるからです。

しつこくメールで返事をしてくる相手は、あなたの提案に興味がない、ということなのかもしれません。

たとえば「提案はメールでお願いします」と言われたときは要注意です。こちらがメールをしたあと、1週間後ぐらいに「検討させていただきます」というそっけない返信があって、そのまた1週間後に「検討の結果、対応が難しいという判断になりました」という回答が来ます。

 「いやいや、ぜひ再考をお願いします」と返信しても、次の返答はまた1週間後で、同じ返事が送られてくるのは目に見えています。

この状況で少しでも可能性がある攻め方を挙げれば、「細かいやり取りが必要なので、打ち合わせを設定させてください」などと、メール発で対面コミュニケーションに持ち込むことでしょう。

今の日本社会においては、メールは格式高いコミュニケーションツールだと思われていますから、それを逆手に取ってメールで打ち合わせの設定をお願いすると、相手はなかなか門前払いできません。会ってくれる可能性が高まるでしょう。
 
現在のビジネス環境でのメールや電話の利用は、こうした例外的な用途にとどめ、できるだけチャットツール等への切り換えを図るべきだと思います。

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文=上妻周太郎/業務改善コンサルタント

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