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2025.10.25 12:00

NBA選手の年収ランキング2025年版、ステフィン・カリーが243億円でトップに

2025年のNBA選手の収入ランキング1位のステフィン・カリー(Photo by Harry How/Getty Images)

2025年のNBA選手の収入ランキング1位のステフィン・カリー(Photo by Harry How/Getty Images)

フォーブスが先日発表したNBA選手の収入ランキングでは、ゴールデンステート・ウォリアーズのステフィン・カリーが、ロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズの11年連続王座を終わらせ、今季の収入王に輝いた。トップ10選手の合計年収は過去最高となる9億200万ドル(約1371億円。1ドル=152円換算)に達している。

NBAの歴史の中で、ステフィン・カリーほど3ポイントシュートを正確に沈められる選手はいない。そして、財を築く能力でも彼に匹敵する者はいない。今季の年俸とスポンサー収入、ビジネスからの利益を合わせて、税引前で推定1億5960万ドル(約243億円)を稼ぐ見込みの37歳のポイントガードは、プロ17年目にして初めてNBAで最も高収入の選手となった。

フォーブスが毎年発表するシーズンごとの年収ランキングの過去15回の集計を振り返っても、カリーの記録的な金額に最も近かったのは、昨年のロサンゼルス・レイカーズのレブロン・ジェームズのみだ。その総収入は1億2870万ドル(約196億円)となっている。

2014~15シーズンから11年連続でNBA選手の収入ランキング首位に君臨してきたジェームズは、今季は推定1億3760万ドル(約209億円)で2位に後退した。

一方、カリーは今季の年俸5960万ドル(約91億円)に加え、アンダーアーマーの「カリーブランド」などを含む数多くのスポンサー契約により、コート外でも1億ドル(約152億円)の収入を得る見込みだ。カリーは今季、コート内外を通じてNBAで最も高収入の選手となった。

フォーブスの試算によると、現役アスリートでコート外収入が1億ドル(約152億円)を超えたのは、これまでにわずか4人しかいない。ゴルファーのタイガー・ウッズ(2009年に1億500万ドル[約160億円])、テニス選手のロジャー・フェデラー(2020年に1億ドル[約152億円])、総合格闘家のコナー・マクレガー(2021年に1億5800万ドル[約240億円])、そしてMLBロサンゼルス・ドジャースの二刀流スター、大谷翔平(今年1億ドル[約152億円])だ。

トップ10選手の今季合計年収は約1371億円

しかし、記録を塗り替えているのはカリーだけではない。今季のNBAのトップ10選手の合計年収は、税金やエージェント手数料を差し引く前で9億200万ドル(約1371億円)に達する見込みで、昨年の過去最高額7億8700万ドル(約1196億円)から15%増加している。

コート外収入が過去最大に

このうち、コート外での収入は過去最高の3億8000万ドル(約578億円)に達し、2022~23シーズンに記録した3億3000万ドル(約502億円)を大きく上回った。レブロン・ジェームズ、ヒューストン・ロケッツのケビン・デュラント、ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボ、そしてステフィン・カリーがその中心となっている。これらNBAのトップ10選手のコート外収入は、他競技のトップ選手を大きく引き離している。比較すると、MLB、NFL、NHL、世界のサッカー、ゴルフ、テニスを上回る水準だ。

コート外収入の中心層

レブロン・ジェームズ(ロサンゼルス・レイカーズ):推定8500万ドル(約129億円)

ケビン・デュラント(ヒューストン・ロケッツ):推定5100万ドル(約78億円)

ヤニス・アデトクンボ(ミルウォーキー・バックス):推定4500万ドル(約68億円)

ステフィン・カリー(ゴールデンステート・ウォリアーズ):推定1億ドル(約152億円)

トップ10選手のコート外収入(合計・推定)

NBA:3億8000万ドル(約578億円)

MLB:1億2000万ドル(約182億円)

NFL:1億1000万ドル(約167億円)

NHL:2700万ドル(約41億円)

世界のサッカー:2億3800万ドル(約362億円)

ゴルフ:1億9900万ドル(約302億円)

テニス:1億9200万ドル(約292億円)

コート上の収入も好調

コート上の収入も好調だ。NBAの収益が急増していることから、リーグのサラリーキャップ(年俸総額の上限)は上昇を続けている。今季のトップ10選手の合計年俸は、エージェント手数料を差し引く前で5億2200万ドル(約793億円)に達する見込みで、10年前の2015~16シーズンの2億1000万ドル(約319億円)と比べると実に2.5倍に増えた。契約データベース「Spotrac」によれば当時は、コービー・ブライアントがリーグ最高の年俸2500万ドル(約38億円)を受け取っていたが、今季はその金額に到達または上回る選手が75人にまで増えている。ちなみにNHLでは、ミネソタ・ワイルドのキリル・カプリゾフが結んだ年平均1700万ドル(約26億円)の契約が、サラリーキャップ導入以降で最高額を記録した。

その上、こうした収入増は、NBAに間もなく流れ込む巨額の放映権料をまだ織り込んでいない。昨年締結され今季から発効する新たな全米メディア契約は、11年で総額760億ドル(約11.6兆円)と報じられている。この契約パッケージにより、リーグは従来よりも年間平均で約40億ドル(約6080億円)多くの収入を得る見込みで、サラリーキャップも上昇を続けるとみられる。来季の予想上限額は1億6550万ドル(約252億円)で、今季の1億5460万ドル(約235億円)から拡大する見通しだ。

なかでもステフィン・カリーの年俸は、2026~27シーズンにNBA史上初めて6000万ドル(約91億円)の大台を突破して6260万ドル(約95億円)に達する予定だ。シュートを外さない彼は、また1つビッグショットを決めることになる。

下記に2025年のNBA選手の収入ランキング、上位10名を掲載する。

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翻訳=上田裕資

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