北米

2025.10.24 10:00

トランプ大統領、バイナンス創業者で盟友のチャンポン・ジャオを恩赦

暗号資産取引所バイナンスの創業者、億万長者のチャンポン・ジャオ(趙長鵬)。Ben McShane/Sportsfile for Web Summit via Getty Images

暗号資産取引所バイナンスの創業者、億万長者のチャンポン・ジャオ(趙長鵬)。Ben McShane/Sportsfile for Web Summit via Getty Images

ホワイトハウスは米国時間10月23日、ドナルド・トランプ大統領が暗号資産取引所バイナンスの創業者であり、億万長者のチャンポン・ジャオ(趙長鵬)に恩赦を与えたと発表した。ジャオはマネーロンダリング(資金洗浄)防止法に違反した罪で有罪判決を受けていたが、トランプが大統領戦に勝利した後、トランプ一族の暗号資産事業であるワールド・リバティ・フィナンシャルを積極的に支援してきた人物でもある。

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「トランプ大統領は憲法上の権限を行使し、恩赦する」

「トランプ大統領は憲法上の権限を行使し、(ジャオを)恩赦する」と、ホワイトハウス報道官のキャロライン・レヴィットは23日の声明で述べた。さらに、「バイデン政権は暗号資産への戦争の一環としてジャオを起訴した」と付け加えた。

ウォール・ストリート・ジャーナルは、事情に詳しい関係者の話として、トランプは22日に恩赦文書へ署名したと報じた。

ジャオは2024年4月、司法省との43億ドル(約6536億円。1ドル=152円換算)の和解の一環として資金洗浄防止法違反を認め、バイナンスのCEO職を辞任した。その後、彼は禁錮4カ月の判決を受けている。

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バイナンス、トランプ一族の暗号資産事業を積極的に支援

バイナンスはトランプ一族の暗号資産事業において重要な役割を果たしている。5月、バイナンスはトランプが支援するワールド・リバティ・フィナンシャルが発行したステーブルコイン「USD1」の取り扱いを開始した。また、その数日後には米証券取引委員会(SEC)がバイナンスへの訴訟を取り下げている。

ワールド・リバティ・フィナンシャルの共同創業者であるザック・ウィトコフは5月、ジャオがその数カ月前にアブダビでウィトコフや他の創業者らと面会したと明かし、その結果、バイナンスに対し20億ドル(約3040億円)相当のUSD1が出資されることになると発表した。

バイナンスはフォーブスからのコメント要請に即時の回答をしていない。

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翻訳=江津拓哉

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