ビジネス

2025.10.26 14:00

デビッド・ベッカム「ビジネス帝国」拡大 ブランド経営の手腕発揮し、妻ヴィクトリアの事業も支援

デビッド・ベッカム(Fred Duval / Shutterstock.com)

デビッド・ベッカム(Fred Duval / Shutterstock.com)

元サッカー選手、デビッド・ベッカムの「ビジネス帝国」は2ケタ台の利益成長を続けている。そして、その世界的なブランド力の強さを明確に示すように、パートナーとして提携する企業も増加を続けている。

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ベッカムの持ち株会社、DRJB Holdings(DRJBホールディングス)は2024年も過去最高益を記録した。先ごろ発表した決算報告書によると、連結純利益は前年の3620万ドル(約55億円)から24%増の4490万ドル(約68億円)となった。売上高も安定的に増加、前年比1%増の9230万ドル(約140億円)となっている。また、同社がこれまでに株主に支払った配当金は、7570万ドル(約115億円)となっている。

各分野で事業を拡大

マンチェスター・ユナイテッドとレアル・マドリードに所属、ロサンゼルス・ギャラクシーでもプレーした元イングランド代表チームのキャプテンは2013年に引退した後、共同で米メジャーリーグサッカー(MLS)に所属するインテル・マイアミを創設した。

その後、DRJBホールディングスを立ち上げ、2022年には自身の名を活用したブランド事業を展開するため、ブランドの知的財産権を買い取り、それらのライセンス供与によってビジネスを展開する米国のAuthentic Brands Group(オーセンティック・ブランズ・グループ、ABG)と契約。株式の55%を約2億7000万ドル(約411億円)でABGに譲渡した。この提携は、ファッションやウェルネス、テクノロジー、エンターテインメントなど複数の分野における事業の成長を加速させ、2025年もその勢いは継続している。

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ファッション分野では、アイウェアのSafilo(サフィロ)と永続ライセンス契約を締結。同社が「デビッド・ベッカム・コレクション」のデザインから流通までに関するライセンスを取得したことにより、ブランドの地位はさらに確固たるものになったとされている。また、Bossとは複数年の契約を結び、共同デザインによるメンズウェアラインをローンチ。2025年春夏コレクションに続き、9月には秋冬コレクションを発表している。

一方、ベッカムとヘルスサイエンス企業Prenetics(プレネティクス)が開始したサプリメントの開発はすぐに合弁会社IM8の設立につながり、同社はウェルネス業界で最も急速な成長を遂げる1社となっている。

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編集=木内涼子

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