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2025.10.28 08:15

2回目のデートがない原因は支払い方より「ふるまい」

gettyimages/Ned Frisk

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初デートや食事の席で、「この支払い、どうしよう」と戸惑った経験はないだろうか。おごる側もおごられる側も、気まずさと気遣いの狭間で揺れる──そんな会計の瞬間には、恋愛観や人間性が如実に表れる。

結婚相談所Presiaは、20代~40代の未婚女性を対象に「初デート代の『割り勘論争』に関する意識調査2025」を実施した。その結果、「婚活」と「恋活」でデート代に対する女性の考え方が異なること、また、半数近くの女性が初デートでの「割り勘」にマイナスの印象を抱くことが明らかになった。

■調査概要
調査名:初デート代の「割り勘論争」に関する意識調査2025
調査主体:結婚相談所Presia
調査対象:20代~40代の未婚女性200名
調査方法:インターネット調査
調査期間:2025年9月

目的によって異なる「理想の会計」

未婚女性に「交際前の初デートでは、どのような会計方法が理想的だと思うか?」という質問では、「婚活」と「恋活」では意識に明確な差が見られた。婚活目的では「男性が全額おごる」「男性が多く払う」と回答した人が全体の半数を超えたのに対し、恋活目的では「割り勘」と答えた人が過半数を占めた。

恋愛を前提とする恋活では対等な関係を重視する傾向が強く、婚活では「誠実さ」や「リードする姿勢」を求める女性が多いようだ。ここでいう「誠実さ」とは、単に金額の問題ではなく「自分が大切に扱われている」と感じられるかどうか、なのだろう。心理学では、人は他者からの扱われ方を通して自己価値を確認しようとする傾向があるとされる。つまり相手の思いやりや配慮を感じられる行動こそが、「この人となら信頼関係を築けそうだ」という安心感につながるということだ。

「割り勘」提案に、半数近くの女性がマイナス印象

また、「交際前の初デートで男性から『割り勘』を提案されたらどう感じるか?」という質問では「あまり気にしない」が約半数で最多だったものの、「印象がやや悪い」「印象が非常に悪い」を合わせると半数近くの女性がマイナスの印象を抱いていた。

女性たちは「割り勘」そのものを否定しているわけではない。合理的には理解していても、初回のデートで男性から直接「割り勘で」と提案されると、「自分は奢る価値がないと判断された」と感じて、関係の空気が微妙にずれてしまうのだろう。

リサーチ結果には明記されていないが、誰がデートに誘ったかも印象を左右すると考えられる。心理的には、誘う側は「関係を動かす立場」として見られやすく、相手の時間や期待を背負う責任が生じてくる。そのため誘った側が「割り勘」を提案した場合、期待とのバランスが崩れたように感じる女性も少なくない。結果として、「誘われて出かけたのに、なぜ私が同じ割合で払うのか」という損をした気分や違和感が残りやすいと考えられる。

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文=福島はるみ

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