企業の顧客満足度にもつながるカスタマーサポート。コンサルティングのJ.D.パワー ジャパンが「2025年カスタマーセンターサポート満足度調査<金融業界編><EC・通販業界編>」の結果を発表。顧客の年齢層によって対応方法の違いが浮き彫りになった。
まず、直近で利用したサポート窓口・機能について、金融業界では「コールセンター」が54%でトップ。「チャットボット」が11%、「有人チャット」が10%と続いている。これを年齢層別に見ると、若年層ではコールセンターが39%であるのに対し、チャットボットが18%と他の年齢層より圧倒的に多い。一方で高年層は、71%がコールセンターを利用しており、二極化が進んでいる状況だ。

EC・通販業についても「コールセンター」が39%でトップなものの、「有人チャット」(16%)やチャットボット(13%)の割合が金融業より多い。年齢層による利用傾向は同様だ。
チャネル別の満足度(1000ポイント満点)を調べると、コールセンターは全世代で高い満足度を得ていた。一方チャットボットは、若年層では718ポイントと比較的高めだが、高年層では651と他のチャネルに比べて低いことがわかる。高年層では、チャットボットを利用しても十分な回答が得られず、時間もかかるため、低い満足度に留まる傾向にあるようだ。

ただ、現在の生成AIの進歩を背景に、チャットボットを導入する企業は増えてきている。若年層には浸透しつつあるものの、高齢層に対してはより満足度を高める施策が必要だ。



