働き方

2025.10.24 08:15

フリーランス新法1年 4割が改善実感も「月収0円」経験者が3割の現実

Getty Images

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2024年11月に施行された「フリーランス新法」から1年が経過した。契約の明文化やトラブル防止を目的とした制度は、フリーランスの働く環境をどう変えたのか。

マイナビが全国のフリーランス1000名を対象に実施した「フリーランスの意識・就業実態調査2025年版」から、制度への一定の評価と、依然として残る構造的課題の両面が浮かび上がった。

契約トラブル防止で4割が改善実感

フリーランス新法は、業務委託契約における書面交付の義務化や報酬支払期日の明確化、一方的な契約解除の制限などを定めた法律だ。

調査では、すべての項目で施行前の期待値を上回る結果となった。特に「契約トラブルの防止」「トラブルの際の権利主張のしやすさ」「安心して働ける環境になること」の3項目では、4割以上が「改善に寄与している」と回答しており、制度の実効性が一定程度認識されている。

一方で、「発注元との交渉力の向上」や「育児・介護のしやすさ」については、「寄与している」との回答は3割前後にとどまった。実際の交渉の場面や働き方の柔軟性において、フリーランス側が実感できる変化はまだ限定的といえそうだ。

満足度は高いが収入への不満は4割

フリーランスという働き方への満足度は59.6%と、半数以上が肯定的に捉えている。項目別では「私生活との両立」(65.7%)、「仕事内容」(64.3%)で特に満足度が高く、働き方の自由度や業務選択の柔軟性が評価されている。

対照的に、「収入」への満足度はわずか25.4%で、不満度は42.4%と突出して高い。「社会的地位」の満足度も24.0%にとどまった。

専業フリーランスの年間収入の平均は528.1万円で、日本全体の平均年収478万円を上回っている。しかし月収の変動幅は大きく、直近1年間で最も多い時の月収平均が57.0万円であるのに対し、少ない時の平均は12.8万円まで下がる。さらに、収入が0円だった月がある人も32.4%にのぼる。

平均年収だけを見れば悪くない数字に見えるが、月ごとの収入の波が大きく、この不安定さも収入への不満度の高さにつながっているようだ。

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文=池田美樹

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