食&酒

2025.10.22 13:45

「散歩の達人」編集部と一緒に歩いた池袋の「ガチ中華」最新事情

中国の最新トレンド「ギラギラ系」を日本で最初に採用した四川料理店「撒椒小酒館」の1号店は池袋にある

筆者が2年前に書いていたこと

取材の成果は誌面をお読みいただくこととして、筆者は後日、2人に次のような3つのコメントを求める書面の質問をした。若い彼らが池袋で何を感じたのか、率直なところを聞いてみたかったからである。

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ちなみに、編集部の小野さんは筆者の息子と同年代の20代後半の人で、どてらい堂さんは彼より年長だが、「元は杉並区のたこ焼き酒場店長で、ラジオへのメール投稿をきっかけに物書きへと転身。『散歩の達人』では体当たり・トンチキ企画での登場頻度が高い」というライターである。

<(1)今回の池袋のガチ中華の取材で、ぼくの話を楽しくまとめてくれていますが、すでに誌面になっている店や写真以外で面白いと感じたこと、場所、気になったことはありますか。
(2)池袋の今日の姿について、ガチ中華を通して、何が見えてきたと思いましたか。
(3)読者の人たちに、池袋のガチ中華をどう楽しんでもらえばいいか、アドバイスをいただけませんか>

これに対して2人が興味深いコメントを戻してくれたので、以下にその一部を紹介したい。

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まず(1)の誌面では採り上げられなかった池袋のガチ中華の印象について、小野さんは「雑居ビルに入る店舗も多く、店構えや看板からお店の雰囲気を全く推し量れないのが面白かったです。看板やメニューの文字や書体が日本と異なるのはもちろん、そのあしらい方からも異文化を感じ取ることができます」と答えてくれた。

それに対して、どてらい堂さんは「福建料理やギラギラ系など、ページの都合で訪ねられなかったジャンルの店が気になっています」という。

池袋にある福建料理店「福清菜館」は福建省福州市の福清地方出身の人の店。彼は「沸騰小吃城」のオーナーでもある
池袋にある福建料理店「福清菜館」は福建省福州市の福清地方出身の人の店。彼は「沸騰小吃城」のオーナーでもある

ここでいう「福建料理」とは、前回の大阪西成のコラム「民泊急増の大阪西成の中国カラオケ居酒屋を訪ねて知った中国系オーナーの事情」で触れた福建省福州市の一地域である福清出身の人が営む店だ。

また「ギララギラ系」とは、以前このコラムで書いた「話題の『ガチ中華』その種類別に人気店を分類してみた」で紹介した、奇抜で斬新な外観や内装のデザインが売りの四川料理店だ(当時、筆者は「新興ビジュアル系」と呼んでいたが、雑誌「BRUTUS」が「ギラギラ系」とわかりやすくネーミングしてくれたので、それに倣うことにした)。

次に(2)の「ガチ中華を通して何が見えてきたか」という問いに対して、小野さんは「ガチ中華とは街の一側面ですが、池袋というターミナル駅周辺で形成される社会や経済、文化、歴史を考察するのに興味深い切り口だと感じました。街としての機能、地理的要因による周辺の街との関わり、時代背景など、文化というより社会が見えてくる取材だったように思います」と答えている。

中国の若者が好きなガチ中華の軽食(小吃)の店「串串香 麻辣湯」はテレビのマーラータン特集https://forbesjapan.com/articles/detail/80559 で紹介されて以来、いまでも行列ができている
中国の若者が好きなガチ中華の軽食(小吃)の店「串串香 麻辣湯」はテレビのマーラータン特集で紹介されて以来、いまでも行列ができている
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文=中村正人 写真=東京ディープチャイナ研究会

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