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2025.10.24 18:00

『ハリー・ポッター』シリーズの原作小説は、今でもまだ一読に値するのか

Real_life_photo / Shutterstock.com

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ハリー・ポッターが2027年、HBOのシリーズドラマとして戻ってくる。だが、原作小説『ハリー・ポッター』シリーズは今でもまだ、一読に値するものなのだろうか。

この問いに対する答えは、イエスでもあり、ノーでもある。そこで今回は、原作小説がこれまでどのように評価されてきたのかを詳しく見ていこう。

HBO新シリーズとして復活する『ハリー・ポッター』は、原作により忠実で、オリジナル映画では割愛せざるを得なかったテーマやエピソードなども盛り込まれるという。

とはいえ、以前とは異なるメディア環境での復活であり、ハリー・ポッターに対する世の評判は、ファンが大勢いて人気絶頂だった頃ほど寛容なものではない。

さらに、原著者J・K・ローリングが今や、激しい論争を巻き起こす好戦的な人物というイメージがオンラインで定着していることも、同シリーズの評判が回復しない一因だ。

それでも、ハリー・ポッターが愛される物語であることに変わりはないし、そこで描かれている「魔法界(the wizarding world)」は、今もファンたちを魅了してやまない。しかし、原作小説は一読に値する作品なのだろうか。今どきの子どもたちにも訴えかける魅力を持っているだろうか。

わが子に『ハリー・ポッター』シリーズを読み聞かせてきた筆者とって、文化的な一大現象となった同シリーズの世界に立ち返って、現代でも通用する部分と、通用しない部分を検討するのは興味深い体験だ。

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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