冨山:松下幸之助さんもそうだけど、8時間しか働けない経営者ももちろんいて、そういう人は仲間や部下に委任して、事業部制にしていけばいいという話です。年齢についても、米国でいちばん成功している起業家は40代。だから焦らなくてもいいんですよ。
青山:社会課題をビジネスで解決することに興味があって、特に高齢者の孤立の問題について、自治体を巻き込みながらAIも活用してビジネスにできないかと考えています。
冨山:これは深刻な問題だよね。孤立を解決するには、生身の人間がどうしても必要で、AIには限界がある。人間にしかできない感情労働と、AIによる効率化のうまいコンビネーションがつくれるか否かが、ビジネスになるかどうかの分かれ目だと思います。
吉永:現在、舞台ファームは農業からエネルギー事業へと急速に事業拡大しており、まさに変革期を迎えています。そのなかでDX責任者として全社的な効率化に取り組み、成果を事業化へとつなげていく挑戦をしています。起業にこだわるのではなく、会社の成長とともに自分の可能性を広げていきたいと考えています。
冨山:農業はこれから面白いですよ。幸か不幸か日本の農業ってまだ圧倒的に生産性が低いんです。だから生産性の伸びしろが大きい。それにホワイトカラー企業だとAIは社員の「代替材」だから人を辞めさせなきゃいけないんだけど、農業のような現場のある産業ではAIは人を生かす「補完材」になるんですよね。これから世界はホワイトカラーの時代から「グリーンカラー」の時代になっていくんじゃないかな。
小松:3人の話を聞いていると、同世代に比べて圧倒的に意思決定力が強いなと感じます。私も大手企業の中では比較的自由にやれる会社にいましたが、一社員が意思決定をする機会はほとんど無いんですね。本当の意思決定って、先の見えないことに対してリスクを取ることなので。でも皆さんは入社したタイミングですでにそれを経験しているわけです。


