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2025.10.24 17:00

2025年版「世界で最も稼ぐサッカー選手」トップ10──1位は別格ロナウド、若手2人も注目

Jose Manuel Alvarez Rey/Getty Images

Jose Manuel Alvarez Rey/Getty Images

今シーズン、合計で9億4500万ドル(約1436億円。1ドル=152円換算)を稼ぐ10人のサッカー選手のトップに立つのはクリスティアーノ・ロナウドだった。しかし、その伝説的なキャリアが夕暮れを迎える中、2人の若きスターが新たにスポットライトを浴びている。

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1位は、別格のクリスティアーノ・ロナウド

この夏、クリスティアーノ・ロナウドはその華々しいサッカー人生の幕を閉じる瀬戸際にあるように見えた。現在40歳のロナウドは、2023年に加入したサウジアラビアのアル・ナスルFCとの契約満了を迎え、ポルトガル代表を率いてUEFAネーションズリーグ優勝を果たしたばかりだった。最高の形でスパイクを脱ぐ好機が訪れたと思われた。しかしロナウドはそのような引退の噂をすぐに否定し、アル・ナスルとの2年契約を更新した。

「まだ良いプレーができているし、クラブと代表チームの両方に貢献していると思う」とロナウドは10月にポルトガルのテレビ局、Canal 11に語った。「それなら、続けない理由はないだろう?」

もちろん金銭面の魅力も無視できない。Forbesの試算によると、ロナウドは2025~2026年シーズンにアル・ナスルから2億3000万ドル(約350億円)を受け取る見込みであり、この金額にはプレーに対する報酬のほか、クラブを通じて締結された商業契約によるインセンティブも含まれているとみられている。さらに、ナイキ、バイナンス、ハーバライフなどから5000万ドル(約76億円)のスポンサー料を得るロナウドの年間総収入は、合計2億8000万ドル(約426億円)に達する見通しだ。

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この驚異的な数字は、フォーブスが2024~2025年シーズンに予測した額とほぼ同水準であり、過去10年間で6回目となる、『世界で最も稼ぐサッカー選手』ランキングの首位を彼にもたらした。実際、1990年以降にForbesが追跡してきた全アスリートの中で、この額を現役中に上回った人物はただ1人、ボクサーのフロイド・メイウェザーだけである。メイウェザーは2015年6月までの12カ月間に推定3億ドル(約456億円)を稼ぎ、その3年後には2億8500万ドル(約433億円)を手にした。

ロナウドは、同ランキングの2位に位置するインテル・マイアミ所属のリオネル・メッシ(総収入約196億円)を大きく引き離している。

トップ10選手の総収入は合計で9億4500万ドル(約1436億円)に達し、10位に位置するバルセロナの新星、ラミン・ヤマルの総収入は4300万ドル(約65億円)だった。それでも、この数字は、昨シーズンの10位だったマンチェスター・シティ所属のケビン・デ・ブライネの3900万ドル(約59億円)よりも増えている。

ネイマール、デ・ブライネはランキング外へ

しかし、このトップ10の合計収入額は昨シーズンから約4%減少している。その大きな理由は、昨シーズン3位で、史上最高額級の契約を結んでいたネイマールがランキングから脱落したためだ。

昨シーズン、ブラジルのスター選手であるネイマールは総額1億1000万ドル(約167億円)を得る予定だった(うち約121億円はサウジアラビアのアル・ヒラルとの契約金)。しかし、彼は2025年1月に同クラブと契約を解除してブラジルの古巣であるサントスFCに復帰し、その際に報酬は大幅に減少することとなった。6月に彼は新たな契約を結び、2026年ワールドカップまで残留できるオプションがあると報じられたが、Forbesの調べによると今季のネイマールの総収入は3800万ドル(約58億円)にとどまり、その大半はスポンサー料などのピッチ外収入である。

また、SSCナポリに移籍したデ・ブライネもランキングから外れ、その空いた枠を埋めるかたちで新顔が登場した。今夏の移籍市場では英国プレミアリーグの各クラブが過去最高の合計40億ドル(約6080億円)を費やしたにもかかわらず、今年のランキングはオフシーズンに移籍しなかった常連の選手8人が支配している。

3位カリム・ベンゼマ、5位アーリング・ハーランド

カリム・ベンゼマは、アル・イテハドでの契約最終年を戦いながら、推定総収入1億400万ドル(約157億円)で3位につけている。レアル・マドリードのキリアン・エムバペ(約144億円)が4位に続き、5位にはマンチェスター・シティ所属のアーリング・ハーランドがランクインした。ハーランドは1月に9年半の契約を結び、31試合で22得点を挙げる圧巻のシーズンを送った。この新契約により、彼の2025~2026年シーズンにおける推定年俸とボーナスは6000万ドル(約91億円)に達し、ピッチ外収入の2000万ドル(約30億円)を加えた総収入は8000万ドル(約122億円)となる。

6位ヴィニシウス・ジュニオール、9位ジュード・ベリンガム、10位ラミン・ヤマル

ヴィニシウス・ジュニオールは推定総収入6000万ドル(約91億円)で6位に復帰した。しかし、昨年はトップ10の中で最年少だった25歳の彼は、もはやその座を他のプレイヤーに譲ることになった。チームメイトのジュード・ベリンガム(約66億3100万円)は22歳で9位、さらにそのベリンガムより若いのが、同ランキングにおける22年の歴史で初の18歳ランカー、バルセロナのヤマルである。彼は10位につけた。

この2人の新顔の存在により、スペインのラ・リーガは同ランキングに4人を輩出するリーグとなった。続くサウジ・プロフェッショナルリーグは、ロナウド、ベンゼマ、アル・ナスル所属のサディオ・マネ(8位、約81億3800万円)の3人、プレミアリーグはハーランドとリバプール所属のモハメド・サラー(7位、約82億8900万円)の2人だ。メッシは北アメリカのメジャーリーグサッカー(MLS)から唯一ランクインした選手となった。

さらに注目すべきは、ベリンガムとヤマルの登場がサッカー界の「若返り」を象徴している点だ。トップ10のうち5人が29歳以下であり、これは2020年以来最大の割合だ。平均年齢も30歳を下回り、過去5年間で最も低い水準である。

ロナウドはいまだ総収入ランキングで頂点に立っているが、若者たちはすでにその王座を狙っている。

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翻訳=江津拓哉

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