北米

2025.10.20 12:00

米国でスターバックスが大量閉店 消費者の価値観が変化しているのか?

米ニューヨークのスターバックス店舗前でストライキを実施する従業員。2024年12月23日撮影(Adam Gray/Getty Images)

近年では、スターバックスをボイコットするよう求める声も高まっている。北米を中心とする労働組合、サービス従業員国際組合(SEIU)のフィラデルフィア支部であるスターバックス従業員連合は2023年10月9日、X(旧ツイッター)に「パレスチナとの連帯」と投稿した。スターバックスは、この投稿が顧客の怒りを買い同社の評判を傷つけたとして、同連合を提訴した。これを受け、消費者はスターバックスのボイコット運動を展開した。各種報道機関は、これが同社の売上減少の一因となったと指摘している。

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一方、スターバックスは物議を醸すことに慣れている。同社は2015年、年末シーズン向けの容器からクリスマスを連想させる絵柄を削除し、単調な赤一色のデザインに変更したことで批判を浴びた。一部からは同社が「クリスマス戦争」を仕掛けているとの声も上がった。2018年には、米ペンシルベニア州フィラデルフィアのスターバックスで、何も注文せずに店内に滞在している客がいるとして従業員が警察に通報し、黒人男性2人が逮捕される事件があった。これを巡る世論の反発を受け、同社は反差別研修のため、米国内の8000店舗を一時的に閉鎖する決定を下した。同社幹部によれば、2018年の事件は売上には影響を与えていないという。

スターバックスは単に売上が減少しているだけでなく、アイデンティティーの危機に直面している。かつては流行の場所として、くつろぎながら仕事をする場と見なされていたスターバックスだが、もはや消費者を引きつけられなくなるかもしれない。価格の上昇や組合つぶし、労働組合に対する法的措置はいずれも、消費者が同社から離れていく大きな要因となっている可能性がある。企業がイメージや評判、ひいては売上を回復したいと望むなら、従業員への投資や労働組合を巡る環境、そして包括的な文化への注力こそが、自社を長期的に救う道となるだろう。

forbes.com 原文) 

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翻訳・編集=安藤清香

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