北米

2025.10.18 08:00

米政府閉鎖で脚光、口紅・男性下着・ビッグマック指数など「風変わりな経済指標11選」

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ビッグマック指数

対応する公式統計:消費者物価指数(CPI)、食料インフレ率

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英誌『エコノミスト』が1986年から公表する、各国の購買力を簡便に比較するための指標。米国内では、ビッグマックの価格変動を食料インフレや物価動向の大まかな目安として用いることができる。CPIと完全に一致するわけではないが、日常の買い物のなかで物価の上昇を実感するための手軽な指標だ。

オンライン求人指数

対応する公式統計:雇用動態調査(JOLTS)

インターネットが登場する以前、民間調査機関のコンファレンス・ボードは新聞の求人広告数をもとに採用動向を測っていたが、現在はこれをオンライン求人に置き換えてHelp Wanted OnLine Index(HWOL:オンライン求人指数)として追跡している。個人でもIndeedやリンクトイン、ZipRecruiterなどのサイトをチェックすれば、おおよその傾向を把握できる。この指数は労働統計局(BLS)の求人データとほぼ一致した動きを示すが、民間データに基づいているため、政府統計を信用しない層にとっては有用な代替指標となる。

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リップスティック効果

対応する公式統計:個人消費支出、裁量的消費(嗜好品関連売上)

景気が悪化すると、人々は高額商品の購入を控える一方で、小さなぜいたく品への支出はむしろ増えることがある。エスティ・ローダー創業者の長男である故レナード・ローダーが、景気後退期に口紅の売上が伸びる現象に気づき、生み出したのがこのLipstick Effect(リップスティック効果、もしくは口紅効果)と呼ばれる用語だ。化粧品業界の販売データは、裁量的消費や消費者心理の動きを示す代替指標となり得る。ただし、流行やSNS上の急速な拡散がデータを左右する場合もあり、必ずしも景気動向を正確に反映するとは限らない。それでも、支出パターンの変化を読み取るうえで興味深い視点を与えてくれる。

質屋指数

対応する公式統計:家計債務、消費者信用統計

質屋の利用が増えるときは、家計の逼迫を示すことが多い。全米質屋協会(National Pawnbrokers Association)は業界データの一部を公表しており、ファーストキャッシュ・ホールディングスEZCORPなどの大手チェーンも上場企業として決算を開示している。こうしたデータは、特に低所得層の家計の健全性を間接的に読み取る手がかりとなる。いわば「影の消費者信用指標」といえるデータだ。

コーヒーショップ指数

対応する公式統計:個人消費支出(PCE)、労働参加率

コーヒーショップが混み合っていれば、人々が外出し、消費し、通勤や打ち合わせをしている証拠になるというシンプルな発想から導かれる指標。これは消費活動とオフィス回帰の双方を映し出す非公式な指標だ。Square(スクエア)といった決済事業者の集計データを活用すれば、一定の分析は可能だ。ただし、基本的には現場観察に依存する。多くの代替指標と同じく、方向性を示すにとどまり、確定的なデータとはいいがたい。

男性用下着指数

対応する公式統計:個人消費支出(PCE)

元FRB議長のグリーンスパンは、下着は人から見えないため、景気が悪化して懐が厳しくなると、男性は買い替えを先延ばしにすると考えて、この指標を支持した。男性用下着の売上データは、労働統計局(BLS)が公式に追跡しているわけではないが、民間の小売販売データを見ればおおまかな傾向をつかめる。実質的な四半期データとしては、米衣料大手ヘインズブランズの決算発表が最も参考になる。ただしこの先はそれも難しくなるかもしれない。同社は8月13日、カナダのアパレル企業ギルダン・アクティブウェアからの22億ドル(約3300億円。1ドル=150円換算)規模による買収について、合意を発表した。

forbes.com 原文

翻訳=上田裕資

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