専門誌『Personality and Social Psychology Bulletin（パーソナリティ・アンド・ソーシャル・サイコロジー・ブレティン）』に掲載された最近の研究で、研究者たちは人がなぜ愛を求めるのかを理解しようと3000人以上を追跡調査した。その結果、内発的動機づけと同一化的調節、つまり恋愛を追い求める純粋で内面化された理由がある場合に、愛が育まれることが明らかになった。
内発的動機づけを持つ人は、長期的な恋愛関係を築いて維持する傾向にあった。そして、義務からではなく、相手の幸せを心から願う傾向が強かった。
無条件の愛には、縛りがない。パートナーが何かを期待することなく愛するとき、あなたに何かを要求したり、最後通牒を突きつけたりはしない。ただ愛してくれる。そうした愛は予測可能なものであり、拒絶されることへの恐れや社会的期待、不安に根ざしたものではない。
愛が無条件であるとき、通常以下の3つのサインがみられる。
1. ありのままのあなたを愛する
パートナーが無条件にあなたを愛しているとき、目の前にいるあなたを愛している。時間とともにあなたが変わるだろうと密かに期待することもなければ、理想の姿を待ち望むこともない。
米シアトル・パシフィック大学の結婚・家族療法学科の研究者アン・プラウティは最近のインタビューの中で、「私たちの研究では、恋愛関係における幻滅を極度の失望感と、恋愛が自分の期待をはるかに下回っているという認識だと定義している。こうした期待は、そもそも理想主義に走りすぎているかもしれない」と説明している。
プラウティらの研究チームは、恋人がいる、あるいは過去に恋人がいた大学生578人を調査した。その結果、子どもを甘やかす両親のもとで育った学生や、家族から離れて自分を独立した人間としてみることに苦労している学生は、恋愛に関して順応性のない信念を持つ傾向があることがわかった。このような信念は相手を権利のある支配的な存在と見なし、恋愛に対する幻滅を増大させた。
私たちが恋に落ち、実際の関係が抱いていた期待とは異なる場合、その関係は破局を迎える傾向にある。
これは、相手が現実のあなたではなく、思い描いているあなたを愛しているときに起こる。だが、相手が無条件にあなたを愛している場合、相手はいつのあなたも、つまり今のあなた、これからなり得るあなた、10年後のあなたを愛している。人は進化するし、関係もそうだ。
ハネムーン期はやがて、安定へと向かう。それも愛で、ただ違うだけだ。当初感じていた興奮は、何もせずに一緒に過ごすのんびりとした午後になり、情熱は大きな節目を一緒に達成する原動力となる。変化は起こるものであり、無条件の愛はあなたを息苦しくさせるのではなく、呼吸する余裕を与えてくれる。
