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2025.10.20 07:15

「自分を褒めるアプリ」で生産性向上、ホワイトカラーに効果大

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1日を振り返り「よく頑張ったね」と自分を褒めてやるだけで気分が上向きになると言われている。その効果を狙ったツールやアプリがいろいろあるが、ワークエンゲージメントの向上に特化したアプリが開発され、実証実験によりその効果の科学的エビデンスが示された。

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ワークエンゲージメントとは「労働者が仕事に積極的に向かい活力を得ている状態」のことで、その度合いを、「活力」、「熱意」、「没頭」の3要素で測定するという考え方だ。1990年にアメリカの心理学者ウィリアム・カーン氏が提唱し、後に別の研究グループにより、この3要素を使った測定モデルが考案された。

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慶應義塾大学総合政策学部の島津明人教授と日本生産性本部による研究グループは、労働人口が減少していく日本の現状に対処すべく、個人のワークエンゲージメントを高め、生産性向上を目指すスマホアプリ「WEDiary」(ウィダイアリー)を開発した。1日の仕事を振り返り前向きな体験を記録する、いわゆるポジティブ・リフレクションを応用したシンプルなものだ。

実験には20〜59歳の日本人労働者600人に参加してもらい、アプリを使うグループ300人と使わないグループ300人に無作為に分けて比較試験を実施した。その結果、「WEDiary」を使ったグループでは、とくにワークエンゲージメントの「活力」と「熱意」に改善が見られた。なかでも、女性、大卒以上、ホワイトカラー、正規雇用者において効果が顕著だった。また、効果は実験終了後3週間持続した。

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この研究は、ポジティブ・リフレクションに介入するスマホアプリの有効性を実証した「きわめて先端的な研究」だと研究グループは話している。今後は長期的な効果の検証と利用継続を促す工夫を検討するとのことで、商品化はまだ先になりそうだ。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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