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2025.10.16 09:07

世界を変える準備のあるスタートアップとスケールアップを求めて

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「良いことをしながら、うまくやることはできるのか?」これは多くの企業や、それらに資金提供を検討する投資家たちを悩ませる議論だが、BNVT Capitalの共同創業者兼マネージングパートナーであるロリー・マウンジー=ヘイシャム氏は、答えは一つしかないと考えている。「結局のところ、すべての企業の顧客は社会であり、社会の最大の問題を解決する企業が最大の勝者になるのです」と彼は説明する。

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この考え方が、今日の世界が直面している最も差し迫った問題に取り組むスタートアップおよびスケールアップ企業を対象とした、BNVTの新しいファンドの立ち上げの基盤となっている。マウンジー=ヘイシャム氏と共同創業者たちは、そのような企業に投資するために1億5000万ドルを調達し、現在、20〜25社の有力候補を探している。

BNVTは、これが単なる環境・社会・ガバナンス(ESG)やインパクト投資ファンドではないことを強調している。むしろ、目標は投資リターンを最大化することだ。マウンジー=ヘイシャム氏と共同創業者たちは、それを実現する最良の方法は、大きく一見解決困難な社会問題に対する説得力のある答えを持つ企業を特定することだと考えているのだ。

この理論は単なる直感に基づくものではない。BNVTはハーバード・ビジネス・スクールのジョシュ・ラーナー教授や投資会社VenCap Internationalと協力し、過去40年間のベンチャーキャピタルのリターンに基づく新しい研究を開発した。この研究では、約1万4000社に投資する500のファンドからのデータを分析し、大きな問題に取り組むベンチャーが支援する企業は、同業他社よりも51%高いリターンを生み出したと結論づけた。

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投資のプロが警告するように、過去のパフォーマンスは将来の指針にはならない。しかしBNVTは、「善意ある破壊(benevolent disruption)」を追求する初期段階の企業が、並外れたリターンをもたらすと確信している。

「投資家たちは自分たちのデータに見られる顕著なパターンを見逃してきました。彼らはあまりにも長い間、ニーズではなく一時的な流行に投資してきたのです。生活をわずかに速く、安く、簡単にする漸進的な技術に気を取られていたのです」と共同創業者兼マネージングパートナーのクリス・コービシュリー氏は言う。「ベンチャーキャピタルとは、大きな賭けをすることです。社会をより良くするための解決策に投資することなのです」

そのような解決策はどこで見つかるのだろうか? BNVTの分析によると、ベンチャーキャピタル投資家から資金調達を行う企業の約30%がこの分野にいると主張できるという。このファンドは、資源効率、健康、金融サービスへのアクセス向上、社会的排除、セキュリティなどの主要分野の企業に焦点を当てているが、問題解決者を特定する方法について想像力豊かであることを重視している。

公開市場でのそのようなアプローチの例として、マウンジー=ヘイシャム氏はバーチャル会議の巨人Zoomのような企業を挙げる。「ESGやインパクトファンドにとって明白な保有銘柄ではないかもしれませんが、Zoomは、多くの組織がもはや会議のために移動する必要がなくなり、炭素排出量を大幅に削減できる技術で、資源効率に大きな影響を与えています」

最終的に、BNVTは約35社に出資する予定だ。すでに11社に投資している。既存のポートフォリオ企業には、英国のeコマース企業の資源非効率性に取り組むSwap Commerce、ドイツの再生可能エネルギー分野の金融会社Cloover、オランダのサイバーセキュリティ専門企業Dawnguardなどがある。

創業者たちは自らの経験を活かしている。マウンジー=ヘイシャム氏はマイクロソフト創業者のビル・ゲイツが設立した非営利団体ゲイツ財団で働いた経験があり、コービシュリー氏はテクノロジー重視のプライベートエクイティ企業Hedosophiaで働いていた。BNVTが支援する企業は、人工知能を含む新技術を応用して社会的課題に取り組む可能性が高いと創業者たちは述べている。

事業拡大を目指す初期段階の企業にとって、このタイプの投資支援は非常に貴重なものとなりうる。例えば、Swap Commerceの創業者サム・アトキンソン氏は、BNVTからの支援が「当社の成長戦略と製品の進化に直接影響を与えた」と述べている。Clooverの創業者ヨドク・ベッチャート氏は、BNVTの投資により1億ドル以上の資金調達能力を解放できたと言う。

実際、BNVTの投資提案は財務パフォーマンスを最適化するという冷静な目標に基づいているが、ラーナー教授の研究は、これがウィンウィンのシナリオを生み出す可能性があると結論づけている。「VC投資について考える新しいアプローチを採用すること、例えば、大きな問題を大規模に解決しながら並外れた財務リターンを生み出せることを認識することは、次のイノベーションの波に不可欠かもしれません」

forbes.com 原文

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