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2025.10.16 09:00

LVMHの好決算を受け、エルメスなど他の高級ブランド株も急騰

Kevin Carter/Getty Images

Kevin Carter/Getty Images

モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン(LVMH)の最新四半期決算における売上成長が高級ブランド業界全体の上昇を牽引し、米国時間10月15日にはエルメス・インターナショナル、ロレアル、クリスチャン・ディオール、プラダなどの株価が上昇した。また、LVMHの株価急騰により、同社を率いるベルナール・アルノー会長の純資産も180億ドル(約2.7兆円)以上増加した。

エルメスやケリング・グループ、LVMHなど高級ブランドが構成銘柄に多く含まれるフランスの株価指数CAC40は、15日の取引で約2%上昇し、今年最大の1日上昇率を記録した。

LVMH株は12.2%上昇し、1日の上昇率としては2024年1月以来で最大となった。第3四半期の売上高が前年同期比1%増の183億ユーロ(約3.2兆円)となり、今年初めて売上が増加に転じたことがきっかけだ。

シティのアナリストであるトマ・ショヴェとアルベルト・チェッケットは15日のレポートで、LVMHの好調な業績は「今後予定されている他の高級ブランド企業の決算に向け、前向きな流れを作る可能性が高い」と述べ、今回のLVMHの決算は低迷していた高級ブランド市場にとって「一筋の希望」であると評した。

パリ市場に上場するエルメス株は7.3%上昇して約2175ユーロとなり、グッチなどのブランドを所有するケリングの株価は4.7%上昇して約313ユーロとなった。

ロレアルの株価は3.1%上昇し、カルティエなどを所有するフィナンシエール・リシュモンが6%、LVMH傘下のクリスチャン・ディオールが11.9%、プラダが4%、モンクレールが9%、バーバリー・グループが7.2%、そしてウォッチェズ・オブ・スイス・グループが5.7%上昇した。

アルノーの資産は推定1790億ドル(約27兆円)に達し、世界で7番目に裕福な人物となっている。今回のLVMH株の急騰により、彼の資産は181億8000万ドル(約2.8兆円)増加した。

前四半期に4%の売上減を記録していたLVMHは、今回の第3四半期決算でFactSetがまとめた市場予測を上回る売上を記録した。

LVMHによれば、同社のセレクティブ・リテーリング部門が最も高い成長を示し、7%の増加を記録した。化粧品小売大手のセフォラが「顕著な業績」を上げたという。LVMHは、米国と欧州での需要が「堅調」を維持している一方で、日本を除くアジア地域では「顕著な改善」が見られたと述べた。

ルイ・ヴィトン、ディオール、モエ・エ・シャンドンなどの高級ブランドを傘下に持つフランスの巨大企業であるLVMHの動向は、世界の高級ブランド市場を示す主要な指標とみなされている。同社は欧州で最も価値の高い企業のひとつであり、15日の株価上昇後の時価総額は約3050億ユーロ(約54兆円)に達した。これは半導体大手のASMLに次いで欧州第2位の規模である。

今回の決算報告は、2四半期連続の売上減からの回復を示すものであり、LVMHは今年初めに経済的混乱によって業績が落ち込んだものの、「力強い革新の勢い」を取り戻したと同社は強調している。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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