カラオケのように自分で漫才を演じて楽しめる、その名も「漫才カラオケ」が開発された。画面の指示に従って2人で掛け合いをすれば、素人でも見事に1本のネタを披露できるというものだ。漫才を演じるという新しい娯楽になることが期待されるだけでなく、漫才の新しいビジネスモデルにつながる可能性もある。
名古屋大学大学院工学研究科博士前期課程学生の小松駿太氏らによる研究グループ(佐藤・小川研究室)は、漫才実演支援システム「漫才カラオケ」を開発した。ネタの台詞やタイミングが、音ゲーの楽譜のように画面を流れる。そのとおりに演じれば漫才になるというものだ。
漫才には根強い人気があり、M-1グランプリに素人コンビの参加者が増えていることなどから、自分も漫才をやりたいという関心の高まりを感じた研究グループは、このシステムの開発に乗り出した。

漫才は、言葉、タイミング、しぐさなど数多くのコミュニケーション要素が混在する高度な「芸」だが、それを誰でも簡単に実演できるようにするために、台詞、抑揚、感情、動作の4つの要素を画面にリアルタイムで表示するシステムを考案した。
台詞は、ボケ役とツッコミ役のそれぞれのタイムラインに、上下5段階の音程を付けて表示される。感情は喜怒哀楽の4種類が文字フォントや視覚エフェクトで示され、動作は、台詞に関連する主要な動作が「動作カード」で示される。画面の背景には、2人の動作がアバターの動画で表示されるといった具合だ。
これは、漫才を自分で演じて楽しむ新しいエンタテインメントの創出につながると、研究グループは話す。プロの漫才師のネタをソフト化してカラオケ店に提供すれば、新しいコンテンツとして客を呼ぶことができ、漫才師は著作権料という新たな収入源を得ることができる。漫才を軸とした新たなビジネスモデルが確立するわけだ。
また漫才だけでなく、非言語要素を加えたコミュニケーションの発話支援システムとして、プレゼンテーションの練習などにも応用できるということだ。



