米小売大手のウォルマートがOpenAIとの提携を発表した。買い物客はChatGPTを通じて直接商品を購入できるようになる。これは、ウォルマートがAIを買い物体験に積極的に取り入れる取り組みの一環である。
ウォルマートは今回、OpenAIとの提携により、ウォルマートおよびサムズクラブの会員がChatGPTを通じて食事の計画を立てたり、食料品を補充したりできる、新たな「AIファースト」なショッピング体験を開始した。
同社は、このChatGPTとの統合により、買い物がより能動的なものとなり、顧客の購買ニーズを「学習、計画、予測」できるようになると説明している。
OpenAIとの提携は、ウォルマートが自社業務にAIを導入する最新の取り組みでもある。これまで同社は、商品カタログの拡充、カスタマーサポート対応時間の短縮、従業員のAIリテラシー向上など、さまざまな分野でAI活用を進めてきた。
既存のウォルマートおよびサムズクラブの顧客アカウントはChatGPTと連携され、ユーザーはチャットボット上で商品をチェックアウトできるようになる。
統合の正確な開始日は現時点で公表されていない。
毎週ウォルマート店舗および同社のウェブサイトで買い物をする顧客と会員の合計人数は2億5500万人にのぼる。
OpenAIの共同創業者兼CEO、サム・アルトマンは今回の連携について次のように述べた。「ウォルマートと提携し、日常の買い物を少しでも簡単にできることを嬉しく思う。これは、AIが日々の生活を支える方法のひとつであり、私たちの協業の第1歩だ」。
OpenAIはここ数カ月、各オンラインサービスとの提携を相次いで発表している。自社のチャットボットをさまざまな業界に統合する動きを強めているのだ。先月には、決済プラットフォームのストライプと提携し、ECサイトのエッツィ上で顧客が商品を購入できるようにした。また、今後はショッピファイを通じて商品を販売する事業者にもサービスを拡大する計画だ。



