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2015.09.08 16:23

市場規模は年8兆円 米国で加熱するフードデリバリー業界

NorthfotoBP / Bigstock

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「それぞれの地域で最高のサービスをお届けできるようにしたい」
DoorDashの共同創業者であるTony Xuは、ファストフード大手、タコベルとの提携を発表した際、このように述べていた。創業2年のDoorDashの次の提携先がどこになるのかXuは具体的に語らなかったが「我々のテクノロジーとソフトウェアはあらゆる展開が可能だ」としていた。


カリフォルニア州パロアルトを拠点とするDoorDashはこのほど、レストラン業界以外では初となる業務提携契約をセブンイレブンと締結した。9月1日からシカゴ、ニューヨーク、ロサンゼルスの200店舗以上でテストを行う。これは、DoorDashにとって過去最大の提携店舗数で、今後数週間で、ボストンとワシントンDCにもエリアを拡大する予定だ。

「当社のミッションは、お客様が望む商品を、お客様がご希望の時間にご希望の場所でご提供することです」とセブンイレブンでイノベーションとオムニチャネル戦略を担当するヴァイスプレジデントのRaja Doddalaは話す。
「本日より、このミッションを、実際にお客様がいる場所にも広げたいと思います。その場所とはスマートフォンです」

これは、ビジネスとしては非常に有望な領域だ。フードデリバリー業界は、年商700億ドル(約8兆4,000億円)のマーケットだ。フードテックのスタートアップには、今年だけで既に7億5,000億ドル(約900億円)ものVCマネーが流入している。「この分野への投資ムードは最高潮に達していて、収まる気配が無い」と調査サービス会社CB InsightsのリサーチアナリストであるMichael Dempseyは話す。

Dempseyはフードデリバリー会社の数は、次第に集約されると見ている。多くのスタートアップにとって、多額のVCマネーを獲得したライバルと、マーケティング支出や利益率で競うのは厳しいからだ。「DoorDashは資金調達で抜きん出た企業の一つだ」とDempseyは言う。

DoorDashとの提携により、セブンイレブンの客はキャンディーから睡眠薬まで、2.99ドルで配送を頼めるようになる。しかし、配達対象の250品目には、二つの商品が含まれていない。アルコールはその一つだ。
「アルコールはオペレーションが複雑過ぎて、ローンチ時には含めなかったが、今は配送を実現するために対応中だ」とDoddalaは話す。

もう一つは、セブンイレブンの定番商品のシャーベット状のソフトドリンクSlurpeesだ。初期のテストには含まれていたが、「運送が困難で顧客に満足を提供できるクオリティに達していない」ことを理由に見送られた。

今回の提携は、セブンイレブンがPostmatesとの提携を発表してから2ヶ月後のことだった。Postmatesは、サンフランシスコを拠点とする配達サービスで、サンフランシスコ、オークランド、オースティンではSlurpeesの販売も行っている。創業4年のPostmatesは、メキシコ料理のファストフード・チェーン「Chipotle」とも提携した他、5月にはマクドナルドの商品のテスト配送も行っている。

文=エミリー・インベルソ(Forbes)/編集=上田裕資

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