マーケティング

2025.10.15 08:15

Z世代は企業の「偽善」を見抜く 社会的発信が購買を左右する時代

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本質的な取り組みに高い好感

企業の社会的取り組みに対し、Z世代は二面的な反応を示す。社内制度への導入や商品・サービスへの実装など、本質的な取り組みには高い好感を示す一方で、「偽善的に見える」「商業目的に見える」といったネガティブな反応も上の世代より顕著に高い。

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つまりZ世代は、企業の社会的発信に共感しやすい一方で、その裏側にも敏感なのだ。メッセージの真意や一貫性を鋭く見極めており、表面的な発信は逆効果になる可能性がある。企業が「やっているふり」をすれば、すぐに見抜かれるということだ。

ジェンダーと環境が購買意欲を左右する

では、どのようなテーマへの取り組みが効果的なのか。調査では国内外のファッション企業26社の社会問題への取り組みを「環境問題」「差別・人種問題」「ジェンダー」「慈善・医療」の4カテゴリに分類し、各世代の反応を比較した。

Z世代は全てのテーマで上の世代よりポジティブな反応を示したが、特に「ジェンダー系テーマ」では信頼感が18.3ポイント高く、「環境問題系テーマ」では購入意向が13.8ポイント高かった。ファッションと親和性が高く、自分事としやすいテーマへの取り組みが、購買行動に直結しているようだ。

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購買は価値観への投票になった

Z世代にとって、ブランドを選ぶことは価値観への賛同を意味する。デザインや価格だけでなく、企業が社会に対してどんな姿勢を示しているかが判断材料になっており、表面的なメッセージだけでは通用しない。財布を通じて「どんな社会を支持するか」を表明する時代が来ているのだ。

かつて企業は顧客に「どう訴えるか」を考えていたが、今やZ世代は企業を評価する側に立っている。企業が消費者に語りかける時代から消費者が企業を評価する時代へ。Z世代の目線は、マーケティングの前提そのものを変えつつあるようだ。

【調査概要】
調査対象:全国の20~50歳の男女500名
調査期間:2025年7月
調査手法:インターネット調査

プレスリリース

文=池田美樹

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