銀の価格は年初来で78%以上も急騰し、40年前に記録された史上最高値を突破したうえで、米国時間10月13日には新たな最高値をつけた。しかし、一部のエコノミストによれば、金を上回る上昇を見せている銀は、金よりもリスクの高い取引対象であると警告している。
銀価格が記録的な上昇
銀スポット価格は過去24時間で約3.5%上昇し(米国記事公開時点)、1オンスあたり52.25ドル(約7942円。1ドル=152円換算)に達した。また、投資家がヘッジ目的でよく利用する銀の先物は6.7%上昇し、米国東部時間13日正午時点でおよそ50.45ドル(約7668円)前後をつけた。
これまでの銀スポット価格の最高値は、金先物の上昇と歩調を合わせて政府閉鎖中に50ドル(約7600円)の大台を突破した10日に記録されたものだ。これにより、1980年1月に記録された49.95ドル(約7592円)の過去最高値を上回った。
銀の国際取引の中心地であるロンドンでは、ここ数年在庫が減少傾向にあるが、今年は流動性がほとんど消失している。グリーンランド・インベストメント・マネジメントの最高投資責任者を務めるアナント・ジャティアはブルームバーグに対し、「現在、市場には流動性がまったく存在しない」と述べ、「現在銀市場で起きていることは、完全に前例のない状況だ」と語った。
ゴールドマン・サックスのアナリストは12日のレポートで、政府閉鎖の継続および米連邦準備制度理事会(FRB)による追加利下げの期待が高まる中で、銀価格は引き続き上昇する可能性が高いと述べた。FRB内部では、年内にあと2回利下げを実施するかどうかで意見が分かれている。
「変動が激しく、下落リスクも大きい」との予想も
通常、銀と金の価格は同じ方向に動く傾向があり、いずれも「安全資産」として好まれる。しかし、ゴールドマン・サックスのエコノミストは、各国中央銀行の需要に支えられている金よりも、銀の方が「変動が激しく、下落リスクも大きい」と予想している。(ケンタッキー州フォートノックスにある金塊保管所には、財務省が保有する金の総量の59%に相当する約1億4730万トロイオンスが保管されている)。
最近、金も史上最高値を更新しているが、アナリストらは中央銀行にとっては依然として金のほうが実用的な投資対象であると指摘している。その理由として、1オンスあたりの金の価値が銀よりもはるかに高いこと、そして金がより希少な資源であることを挙げている。
銀の価格は年初来で約78%上昇、金の上昇率(約56%)を上回る
銀の価格は年初来で約78%上昇しており、これは金の上昇率(約56%)を上回っている。しかし、その金も数々のマイルストーンを記録しており、13日の早朝取引では、およそ4113ドル(約63万円)付近で取引されている。



