そこで、私自身は「深い集中を必要としない」「気分転換や次の集中のための助走となる」行動を選ぶようにしています。
1つでいいから、2分程度で片づくタスクを処理する
突発的で集中しにくい隙間時間の厄介なところは、「10分空いたはずなのに、何もできなかった」という無力感にあります。「隙間時間を無理に使わなくてもいい」と頭では理解していても、日々を生産的に過ごそうとする意識の高い人ほど、「本当は何かできたはずなのに」という悔しさを抱きがちではないでしょうか。
そこでお勧めしたいのが、「2分で片づくタスクを1つでいいから終わらせる」という手法です。このルールを教えてくれたのが、先ほども紹介した『ストレスフリーの整理術』でした。本書は「脳内で抱えている情報(考え事やタスク)が多ければ多いほど、生産性や集中力が低下する」という考え方をベースに、効果的なタスク管理の方法を提示してくれます。
その中でも特に実践してよかったのが、「2分ルール」と呼ばれる手法でした。これは「2分でできるタスクがあれば、それをすぐやる」というシンプルなルールです。
2分ルールが有効な理由は、主に2つあります。
1つ目は、認知的なハードルを大幅に下げることができるためです。
通常、タスクが発生した際には「他のタスクとの優先順位をどうするか」を都度判断する必要があります。しかし、タスクが発生するたびに優先順位の見直しを行っていては、いくら時間があっても足りません。
さらに、すぐ終わるタスクまで「優先順位が低いから後でやろう」と後回しにしてタスクを蓄積させると、その分だけ脳内メモリが圧迫され、目の前の重要な仕事に集中することが困難になってしまいます。


