ロシアの「短剣」に立ち向かうウクライナの「フラミンゴ」
ウクライナの新型巡航ミサイル「フラミンゴ」も同様のメッセージを発信している。その名称とピンクの塗装は女性設計士が選んだもので、戦地での女性の貢献を強調したいという意図があった。発射装置が目立ちやすくなるため、量産型ミサイルには通常、鮮やかな塗装は施されない。「フラミンゴ」という名称も、ロシア語で「短剣」を意味する「キンジャル」と名付けられたロシアのミサイルとは対照的だ。ピンク色に塗装された迎撃無人機の一団もまた、ウクライナの防衛に女性が参加していることを示す目に見える証拠だ。
ロシアでは、女性の役割は異なる。第二次世界大戦で活躍したソビエト連邦の女性狙撃兵と女性戦闘機操縦士は歴史に埋もれてしまったようだ。代わりに、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の与党に属する「統一ロシア女性運動」は3月8日の国際女性デーを記念して、ウクライナで戦う兵士の母親に花束を贈った。ロシア西部チュバシ共和国の首都チェボクサルイでは、地元当局が戦没兵士の未亡人と母親のためにイベントを開催し、「幸せと喜び」と書かれた花束と記念品を贈呈した。ロシアでは女性は兵士ではない。兵士を育てるのが女性の役割なのだ。
一方、米国では先ごろ、ピート・ヘグセス国防長官が、女性を受け入れるために米軍の採用基準が引き下げられたが、今後再び引き上げられる可能性を示唆した。同長官は、女性が軍隊から完全に排除されるわけではないとしながらも、「それが戦闘任務に就く資格のある女性がいないことを意味するのであれば、それはそれで構わない」と断言した。米軍に勤務する女性兵士の中には、同長官の発言を根拠のないものと見なし、怒りを示した者もいる。ヘグセス長官は女性を軍から排除したいと考えているとの見方もある。
多くの論者が指摘しているように、無人機を用いた戦争でも兵士には高い身体能力が求められる。無人機が車両を瞬時に破壊する「グレーゾーン」の存在により、ウクライナでは兵士たちが重い装備を背負って長距離を移動せざるを得ない状況が生じている。また、長期間にわたって過酷な生活を強いられることもある。
だが、ウクライナ軍に所属する女性無人機操縦者の人数は、女性がこの役割を担うことができることを示している。今後、鮮やかなピンク色の無人機がロシア軍を脅かす光景が増えていくだろう。


