もし何らかの理由で、最愛の人と過ごす時間があと1カ月しか残されていないとしたら、あなたはどのようにその時間を最大限に活用するだろうか。おそらく相手を優先し、有意義な会話をし、充実した時間を過ごし、忘れられない思い出を一緒に作るためにあなたは全力を尽くすだろう。
だがこれらの行動は一緒に過ごした時間に関係なく常にとるべきものであり、それを認識することは難しい。多くのカップルが自己満足の罠に陥る。マンネリ化し、他のことを優先させ、恋愛に注意を払わなくなってしまう。
テキストに返信せず放置し、電話もとらなくなり、「時間があるときに連絡する」に変わる。そしてある日家に帰ると、もう家のようには感じられなくなっている。悪いことは何も起こらなかったが、あなたを支え続けてきたものはもうそこにはない。
双方の努力は、本人だけでなく相手の幸福感も高める
このような自己満足に対する最善の策は、2人の関係をより良好なものにしようと積極的に努力することだ。専門誌『Family Relations（ファミリー・リレーションズ）』に掲載された研究では約800組の夫婦を観察し、それぞれが結婚生活に注いだ努力を調査した。
研究者たちは、妻が努力するほど夫の満足度は高くなり、夫が努力するほど妻の満足度も高くなることを発見した。つまり、双方の努力は、努力している本人だけでなく相手の幸福感も高め、離婚が頭をよぎる可能性を下げる。
この記事では、カップルが意図的に努力する習慣を身につけて円満な関係を築く3つの方法を紹介する。
1. 一日一日を大切にする
相手への情熱を保つために意図的な努力をするとき、カップルは小さなことを祝ったり、思いやりのある行為でお互いを驚かせるなど日常の瞬間に集中する。
専門誌『Sociology（ソシオロジー）』に2015年に掲載され、5000人以上を対象に行われた研究では、長く一緒にいるカップルの日常的な行為や瞬間を調べた。その結果、高価なプレゼントや外部からの評価よりも、お茶をいれる、思いやりのある行動をとる、さらには温かい笑顔のような日常の行為の方がはるかに重要であることがわかった。
「夕食を作ったら（パートナーが）帰ってきた。彼に会えて嬉しかった。ハグして、その日のことをおしゃべりした。彼は着替えて、一緒にテーブルを囲んで食事をした。すごく嬉しかった。私たちと食べ物だけ。完璧で、これ以上望むものはない。食後に（パートナーが）彼の好きな曲をかけてくれて、私たちは踊った。それが面白かった」とある参加者は語った。
この研究は、感情や日課がそれぞれのカップルの生い立ちや社会的背景によってどのように形成されるかを特に強調している。関わり方の「正しい」方法は1つではないが、一緒に過ごす日常にいかに注意を払うかが重要であることを示している。長く関係が続いているカップルにとって、このような小さな「関係の贈り物」こそが2人の絆を支えるものだ。
