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2025.10.13 15:00

米国関税対立のさなか、インドでWhatsAppの競合Arattaiがトップアプリに

AjayTvm / Shutterstock.com

モディ首相はZohoと自立について何と言っているか

内閣の複数の閣僚がゾーホーとそのアプリ群(Arattaiを含む)を支持している一方で、モディ首相自身は直接的な支持表明はしていない。しかし先月のテレビ演説で首相は「私たちが日々使っている多くの製品は外国製ですが、私たちはそれに気づいていません……私たちはそれらを手放さなければなりません」と語り、さらに「私たちはインドで作られた製品を買うべきです」と付け加えた。1か月前のインド独立記念日には、「私は商人や小売業者に『スワデーシ』製品の掲示板を掲げてほしい」と述べている。モディ首相は演説で米国に直接言及はしていないが、「スワデーシ」推進は、トランプ大統領がインドからの輸入品に50%の関税を課した動きと時期を同じくしている。

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これまでのインド製代替アプリはどうだったか

これは、自立推進や外国製プラットフォームのボイコットを契機に勢いづいたインド製アプリ/プラットフォームの最初の事例ではない。2020年、インドと中国がヒマラヤの山岳地帯にある両国の国境沿いで短時間の軍事衝突を起こした直後、インド政府は中国資本の著名アプリを多数禁止して対応した。最大の対象はティックトック(TikTok)で、当時インドでは月間アクティブユーザーが1億2000万人を超え、同国が最大市場だった。ティックトックの空白を埋めようとモジ(Moj)やMXタクタク(MX TakTak)といったクローンが相次いで登場したが、当初の盛り上がりにもかかわらず、メタのインスタグラム・リールズとグーグル傘下のユーチューブ・ショートといった外国勢に挑むことはできなかった。2021年に大規模な農民デモが発生した際、Twitter(現X)は、インド政府がインドの記者、活動家、政治家のアカウントを制限するよう命じた要求を拒否した。直後に、複数の政府機関や有力閣僚が、国産ブランドを支持する動きとして、ツイッターのクローンとされるクー(Koo)に参加した。しかし、初期の熱狂は成功に結びつかず、かつて3億ドル(約453億5000万円)の評価額だった同社は昨年事業を停止した。

ヴェンブ一族の推定資産

非公開企業Zohoの過半を保有するシュリダール・ヴェンブとその兄弟姉妹の推定純資産の合計は60億ドル(約9069億円)だ。これは、Forbesの2025年版「インド長者番付100」で第47位に相当する。とはいえ、ヴェンブ本人はビリオネアではない。彼個人のゾーホー持株比率は5%にとどまり、その価値は2023年時点でおよそ2億2500万ドル(約340億1000万円)と見積もられているからだ。姉のラダはZohoの47.8%を、兄のセカールは35.2%を保有している。米国でヴェンブと離婚訴訟中で別居中の妻プラミラ・スリニヴァサンは、彼が自分に知らせずに会社の持分を兄弟姉妹に移したと主張している。

ちなみに、Arattaiはタミル語で、家族や友人との気さくなおしゃべり、雑談を意味する。

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forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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