デジタルネイティブと言われるZ世代にとって、おしゃれのためにブランド品ばかりを購入することは現実的に難しく、安価ながらオリジナル商品に似たアイテムを手に入れるという人は少なくない。ファッションやコスメ、日常品に至るまで、さまざまなアイテムの模造品が出回っており、「Duplicate」から派生した言葉で「デュープ品」などと呼ばれることもある。RECCOOは、このデュープ品に関する意識調査を大学生を対象に実施し、その結果を公開した。
それによると、「デュープ品」という言葉を知っている人は、わずか6%で、まだまだ浸透していない。しかし、実際にデュープ品を「よく買う」「たまに買う」「あまり買わない」を合わせた「購入経験者」は31%いることがわかった。


デュープ品への印象については、賛成派が約6割を占め、販売するブランドへの印象についても約6割の人が肯定的に捉えている。


デュープ品を肯定する人は、「コスパが良く、さまざまなデザインを気軽に試せる」「ブランドへの執着があまりない」といった理由を挙げており、価格だけでなくブランドに対しての執着心が薄いことがうかがえる。一方、反対派は、「元となるアイテムの価値を損なう」「どうしても“パクリ感”を否めない」といった意見を示し、本家ブランドを尊重する傾向にある。
かつては「パチモン」「コピー品」などとネガティブな言葉で括られていた商品は、そっくり過ぎる上に粗悪品が多く、敬遠する人にはそういった印象が強く残っているのかもしれない。しかし最近のデュープ品は、アイデアを拝借しつつも、デザインのバリエーションをつけたり、高見えする工夫が施されたりしており、金銭的に制約のある学生にとって無理せずに流行を楽しめる手段の一つと考えられるようになってきている。また、SNSでバズると、その商品が正当化され、共感や安心感が生まれて支持を集めていく傾向にある。
電化製品もかつては日本の大手メーカー以外は受け入れられない人が多かったが、いまではコスパのいい製品として、勢力を増している。Z世代の消費行動に関しても、同様の傾向になるのかもしれない。
出典:RECCOO「現役大学生のおしゃれに関する意識調査」より



