ライブ配信で打ち上げを観る
H3ロケットによる「HTV-X」の打ち上げは、YouTube(JAXAチャンネル)やニコニコ生放送でライブ中継され、東京、神奈川、埼玉、福島、茨城、福井などの会場では、パブリックビューイングも開催される予定だ。
2段式ロケットであるH3には、主に6種類の標準仕様があるが、今回の打ち上げには「H3-24W」が初めて使用される。この仕様機は固体燃料ブースター「SRB-3」を4基搭載したもっともパワフルな形態で、その全長は64m、全備質量は575トン(HTV-X除く)。機体名称にある「H」は燃料の液体水素(Liquid Hydrogen)に由来し、「3」は第3世代を意味する。続く「2」は、第1段(下段)に搭載される液体燃料エンジンが2基であること、「4」は固体燃料ブースター「SRB-3」が4基搭載されていること、「W」はフェアリングと呼ばれる最頂部のカバーが幅広なワイドタイプであることを示している。
種子島から東南方向に打ち上げられるH3は、打ち上げから1分56~58秒後に4基の固体燃料ブースターを分離し、その約25秒後には高度100km以上の宇宙に到達する。打ち上げから4分52秒後に第1段エンジンが停止(MECO:Main Engine Cut Off)されると第1段が分離され、その13秒後には点火された第2段エンジンの推力が安定する(SELI:Second Engine Lock In)。
8分32秒間にわたってその噴射を継続した後、打ち上げから13分45秒後には第2エンジンを停止(SECO:Second Engine Cut Off)して、その18秒後には第2段からHTV-Xを分離し、予定軌道への投入が完了する。この時点でHTV-Xは、地球を周回する高度288kmの低軌道(LEO:Low Earth Orbit)を秒速7.7kmで惰性航行する。
その後HTV-Xは推進装置を噴射して、ISSが航行する高度約420kmまで上昇し、相対速度を合わせてドッキングする。1号機の場合はISSのロボットアームによって捕獲されるが、そのオペレーターには現在ISSに滞在中の油井亀美也氏がアサイン(任命)されている。将来的にHTV-Xはオペレーターを必要としない自動ドッキングのテストも行われ、ISSだけでなく、月周回軌道ステーション「ゲートウェイ」への物資輸送も目指す。
JAXAによるライブ配信では、軌道投入までのシーケンスが3Dマップに映し出されるため、HTV-Xの軌道投入がいかに短時間で完了するかが理解できるだろう。なお、打ち上げが延期された場合の予備期間としては10月22日から11月30日が設定されている。


