高所得層のQOL向上のための消費で最も重視されているのは「体験・感情」と「コストパフォーマンス」のようだ。
世帯年収1500万円以上の20代から60代の男女330名を対象に株式会社ロビーが実施した調査によると、高所得層であっても費用対効果への意識は高く、同時に感覚的・情緒的な価値を重視する姿勢が明らかになった。
約6割が自身のQOLに満足
調査ではまず、現在の自身のQOL(生活の質)についてどの程度満足しているかを聞いた。その結果、「やや満足している」が40.3%、「非常に満足している」が19.7%で、合わせて60%が少なからず満足している状況であることがわかった。
一方で、「あまり満足していない」が14.2%、「全く満足していない」という人が7.3%おり、高所得であってもQOLに満足していない層も一定数存在する。

最も貢献したのは「旅行・レジャー」
「近年行った消費のうち、自身のQOLが向上したと感じるもの」を聞いたところ、「旅行やレジャーなどの経験・体験への投資」が46.4%で圧倒的な1位となった。2位の「趣味の道具やエンタメコンテンツなどの趣味投資」(13.9%)、3位の「リフォームや引っ越しなどの居住環境への投資」(9.7%)を大きく引き離しており、体験型消費がQOL向上に直結していることが明確に示されている。

モノよりコトが約半数
消費の志向性についても明確な傾向が現れた。「自身の消費において『モノ消費(所有)』と『コト消費(体験)』のどちらをより重視しているか」という問いに対し、「コト消費をより重視する」が48.5%で最多となった。
「どちらとも言えない」が30.6%、「モノ消費をより重視する」と答えたのは5人に1人にとどまり、所有から体験へという価値観の転換が、高所得層において特に進んでいることを示している。




