リーダーシップ

2025.10.09 11:00

繊細な努力家が「幹部としての存在感」を発揮する「4つの秘訣」

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エグゼクティブ・コーチである筆者の元には、少なくとも週に1度、「センシティブ・ストライバー(sensitive striver)」から相談が来る。彼らは、繊細な努力家として大きな成果を上げているリーダーだが、「自分のエグゼクティブ・プレゼンス(経営幹部としての存在感)を高めるには、どうしたらいいのか」と尋ねてくるのだ。

この質問がそれほど多いのは、センシティブ・ストライバーの大半が、「自分は存在感がない」と考えているからだ。しかし実のところ、繊細だからといって、影響力を発揮できないわけではない。むしろ繊細な人は、企業幹部としての存在感をより発揮できるかもしれないとしたらどうだろう? 実際、センシティブ・ストライバーとしての特性をうまく生かすことができれば、自己主張力や影響力、説得力を高め、キャリアを加速させることが可能だ。

「エグゼクティブ・プレゼンス」とは何か

エグゼクティブ・プレゼンスは、「リーダーシップ・プレゼンス(leadership presence)」とか、「エグゼクティブとしてのふるまい(executive demeanor)」とも呼ばれ、区別せずに用いられている。どれもが、「落ち着いていて自信に満ち、横柄さを感じさせない態度や雰囲気」という意味だ。

エグゼクティブ・プレゼンスは頻繁に話題になるが、人々からは、とらえどころのない、身に付けるのは難しい特性と思われている。これは、さまざまな特徴やスキルが混ざり合って生まれる特質だ。そして、説明は難しいが、「(こうした特性を持っている人を)見ればそれとわかる」という類いの素質といえる。

エグゼクティブ・プレゼンスを漂わせる知人を思い浮かべてみてほしい。その人は、大きなプレッシャーがかかった場面でどのように振舞うだろうか。どのような様子で部屋に入ってくるだろうか。話をするときは、どんな顔つきや口調をしているか──こんなふうに考えるだけで、エグゼクティブ・プレゼンスを備える人の行動やマインドセットをどう見習えばいいのか、多くの洞察が得られるのではないだろうか。

エグゼクティブ・プレゼンス、3つのポイント

振る舞い

威厳に満ちており、人々から、より大きな敬意を得るような振る舞い方だ。揺らぎのない自信だけでなく、不屈の精神と信念があり、成熟した大人として問題に対処する。

発言

つまりコミュニケーション能力だ。意見を明確に言語化して、自分の主張をしっかり伝え、相手の同意を得て、影響力を発揮する。そうすれば、話をしたときに相手は耳を傾け、真剣に受け止めてくれる。

伝え方

伝え方とは、見た目と姿勢だ。服装、ボディランゲージ、話し方、情報のまとめ方で、相手にポジティブな洞察を与えるということだ。

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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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