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2025.10.09 07:00

【レビュー】「完成形」に迫るフォルダブルAIスマホ、Google Pixel 10 Pro Fold

内側8インチの有機ELディスプレイを搭載するGoogle Pixel 10 Pro Fold

Pixel 10 Pro Foldのデザインで筆者が気になった点は、他のPixel 10 ProやPixel 10と同様にメインカメラユニットを配置するバンプに厚みがあることだ。折りたたんだ状態で本体の厚さは10.8mmだが、カメラバンプを入れると13.8mmになる。

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初代のPixel Foldはカメラバンプを含む厚さが14.5mmなので、薄くなったといえるものの、最新モデルの方が見た目の存在感が増している。この“出っ張り”を目立たなくするためには、グーグル純正品のPixelsnap対応ケースを装着するとよい。

純正ケースを装着すると背面のカメラユニットの出っ張りが目立ちにくくなる
純正ケースを装着すると背面のカメラユニットの出っ張りが目立ちにくくなる

折りたたみスマホならではの「カメラ機能」

本機の性能はGoogle Pixel 10 Proシリーズをほぼベースにしているが、1点注意したい点がある。カメラのスペックがPixel 10 Pro XL/10 Proほど高くないことだ。

特にトリプル背面カメラシステムは、広角・超広角・望遠カメラのセンサー解像度すべて48MP以上に揃えているのはPixel 10 Pro XLと10 Proだけだ。また最大100倍の超解像ズーム、動画ブーストを使った8K動画撮影の機能はPixel 10 Pro Foldにはなく、前面カメラのスペックもPixel 10 Pro XLと10 Proの方が高い。

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代わりに、Pixel 10 Pro Foldはフォルダブルなスマホにしかできない写真の撮り方ができる。ひとつは「インスタントビュー」だ。内側の大きなディスプレイを左右分割表示にして、右側にカメラのプレビューを表示しながら、左側に直前に撮った写真を並べながらより良い構図を思案できる。

「背面カメラ セルフィー」は、インカメラよりもハイスペックでさまざまな撮り方ができるメインカメラを自分の側に向けてセルフィショットを撮る機能だ。さらに「こっちを見て」という機能は、カメラによる撮影中、本機の外側ディスプレイにアニメとサウンドを表示する。子どもが笑顔でカメラに視線を向けた時にシャッターを切ると、活き活きとした写真が撮れる。

子どもを笑顔にするアニメーションを外側ディスプレイに表示する撮影補助機能の「こっちを見て」。新しいアニメーションのパターンが追加された
子どもを笑顔にするアニメーションを外側ディスプレイに表示する撮影補助機能の「こっちを見て」。新しいアニメーションのパターンが追加された

これらの機能に比べると地味な使い方かもしれないが、筆者は手ブレを抑えた写真や動画を撮りたい時に、折り畳める本機をテーブルなど平らな場所の上に置いてシャッターを操作している。夜景モードを併用しながら夜空の星をきれいに撮りたい時に便利だ。

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編集=安井克至

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