Pixelの折りたたみスマートフォンとしては第3世代になる「Google Pixel 10 Pro Fold」が、10月9日に発売される。今年の8月に米国から来日したGoogle Pixelプロダクト責任者のピーター・プルナスキー氏が、インタビューの際に本機をメインのスマートフォンにしていると聞いて筆者も試してみたくなった。初代のGoogle Pixel Fold以来、久しぶりにレビューする。
グーグル開発者が目指した美しいデザインと安心感
グーグルは2023年に最初の折りたたみスマートフォン「Google Pixel Fold」を発売した。当時のモデルは本体を展開した内側のメインディスプレイが、対角約7.6インチのほぼ正方形に近い特殊なアスペクト比だった。そのため、表示の最適化対応ができていないアプリが多く散見された。
今でも同様の課題は残されているが、グーグルのプルナスキー氏は「Google Pixel Tabletの開発により培った、アプリ表示の最適化技術をFoldにも拡張し、ブラウザやフォトなどグーグルの純正アプリを折りたたみスマートフォンのUIに最適化した。現在はサードパーティのデベロッパにも積極的に対応を働きかけている」と前向きに語っていた。実際に10 Pro Foldでは以前yほりも多くのアプリが内側8インチの大きなディスプレイに問題なく表示される。
最新世代のPixel 10 Pro Foldは本体がスリムになった。厚さ方向のサイズを比べると、初代のPixel Foldは折りたたんだ状態で12.1mm、広げた状態で5.8mmだった。最新モデルはそれぞれが10.8mm、5.2mmになっている。
グーグルのハードウェアデザイン責任者であるアイビー・ロス氏は、Pixel 10 Pro Foldは特に「本体をつなぐヒンジを美しくデザインすることに力を注いだ」と語っていた。そのこだわりは見た目の美しさに止まらず、本体を開閉する時に心地よい操作感が得られるところにまで及んでいる。

実のところカメラユニットの部分を除いた本体の厚さは大きく違わないが、ヒンジがスリムになったことで、側面から見た印象が変わる。Pixel 10 Pro Foldは本体の開閉がスムーズだ。閉じた状態でギャップがなくピタリと重なる。



