コールセンターのオペレーターを悩ませる理不尽なクレーム。大声で怒鳴ったり暴言を吐くのはもちろんのこと、オペレーターを長時間拘束してネチネチと文句を言うなどの陰湿なクレームもカスタマーハラスメントにあたる。そんなクレーマーの多くが50〜60代の男性、つまりオヤジ連中だったことが調査でわかった。

電話代行やコールセンター代行などのサービスを提供する電話代行サービス社(以下、同社)は、社内のオペレーター54人を対象にクレームやカスハラ対応に関する意識調査を行った。それによると、カスハラを受けたと感じた経験を持つ人が「よくある」と「ときどきある」をあわせて約7割にのぼる。「あまりない」を加えると、ほぼ全員が1度は経験していることになる。

カスハラの内容でもっとも多いのが大声や暴言、続いて長時間の拘束、人格否定、無理難題の要求、脅迫めいた発言だ。クレームが多いと感じる人の性別と年齢層を聞くと、じつに50〜60代の男性が全体の半数を超えた。10〜20代と70〜80代の男性、そして女性は極端に少ない。

クレームをつけるオヤジ連中は、いい歳をしてよっぽど程度の低い人間に違いないと想像するが、同社はそうした人たちを、長年、責任ある立場や意思決定の場に身を置いていた人たちで、自分の意見に強い信念があり、「自分の正しさ」を主張する傾向があると分析している。会社で威張っているおじさんが、オペレーターを見下して怒鳴るという構図だ。やっぱり程度が低すぎる。



