経営・戦略

2025.10.07 11:30

何百万人もの中間管理職が「時代遅れ」になりつつある21の理由

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中間管理職が時代遅れになっている要因は、相互に結びついている

要約するために、企業とその中間管理職が時代遅れになりつつある理由について、相互に結びついた主な理由を挙げていこう。

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1. 誤ったマインドセット:「他者のための価値」を創出するのではなく、「自分たちのための利益」を稼ごうとする

2. 誤った目標:「顧客のための価値を増す」のではなく、「効率を高めるだけにコストを削減する」

3. 誤った働き方:自ら進んで動く労働者やチームではなく、上司が労働者に指示を出す

4. 誤った企業構造:能力のネットワークではなく、権限の厳格なヒエラルキーがある

5. 誤った前向き思考:戦略を実行するのではなく、計画を準備する

6. 誤った問題解決アプローチ:問題が高次で生じているのに、チームレベルで解決しようとする

7. 誤ったプロセス:独裁的なプロセスにより、会社の目標ではなく、それぞれ独自の目標を追求している

8. 誤った予算編成:リソースを戦略的に割り当てるのではなく、各部署が奪いあう

9. 誤った人事:人に権限を与えるのではなく、人をコントロールしようとする

10. 誤った測定:成果ではなく、アウトプットを追求する

11. 誤ったAI利用:価値を付加するためでなく、コスト削減や人員削減のためにAIを使う

12. 誤ったマーケティング:新たな価値を創出するのではなく、既存製品の販売を増やそうとする

13. 誤ったリスク管理:実際のリスクではなく、見かけ上のリスクを減らす

14. 誤った成果:長期的な収益が増えるのではなく、減っている

15. 誤った人員配置:起業家を採用するのではなく、中間管理職を採用する

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16. 誤った報酬:不公平な報酬ポリシー

17. 誤ったリーダーシップの概念:リーダーシップを、すべての人に必要なスキルとしてではなく、特殊な種類の人間に必要なものとして捉える

18. 誤ったスキル:新たな形の組織運営ではなく、時代遅れになったマネジメントに関連するスキル

19. 誤った中間管理職教育:たいていのビジネススクールでは、時代遅れなマネジメント慣習をいまだに教えている

20. 誤った経済:主流の経済では、いまだにコスト削減がビジネス目標と見なされている

21. 誤ったマネジメント記事:主流のマネジメント関連記事では、時代遅れのマネジメント思考が繰り返され、想定され、果ては称えられている。あるいは、大きな視野がなく、小さな一部のみ注目している

良いニュース:多くの企業は今や進化している

そうした問題をすべて解決するとなると、新しい種類の組織と、途方もなく大きな社会変化が必要になるが、良いニュースは、現在では、実際に起きた変化の例が数多く存在していることだ。

株式公開企業全体のうち20%ほどにすぎないとはいえ、多くの株式公開企業はかなり前進している(完璧な企業は存在しない。いずれの企業も、なんらかの面で従来型のマネジメントが見られる)。

価値創造型企業は、次の2つの要素の組みあわせから生まれた。第1に、起業家がデジタル技術とAIを活用し、従来型企業よりも指数関数的に高い価値を提供していること。第2に、デジタル技術により、顧客が企業に対して、より多くの価値を要求する力を得たことだ。

重要ポイント:価値創造型企業は、顧客を満足させるだけではない。金儲けに注力する企業よりはるかに多くの利益を上げている。「顧客のための価値」を創出することに力を注ぐ職場は、顧客から価値を搾取して幹部のボーナスを引き上げることに注力する職場よりも、従業員にとって居心地の良い職場になる可能性が高い。

forbes.com 原文

翻訳=梅田智世/ガリレオ

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