働き方

2025.10.07 12:30

多すぎて混乱、「デジタルツール疲れ」がメンタルヘルスと生産性を侵食する

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結果によれば、従業員は毎日複数のプラットフォームにログインし、絶え間ないアラートや重複するツールが注意散漫を招き、集中、生産性、メンタルヘルスを徐々に蝕んで「デジタルツール疲れ」を生んでいる。

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調査のその他の主要な知見によれば、絶えず切り替えることによる高い代償が伴う。

・従業員の79%は、自社がツール疲れを軽減するための対策を何も講じていないと答えた

・労働者の60%は、勤務時間外でも通知に応答するプレッシャーを感じている

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・5人に1人の労働者が、タブ、アプリ、プラットフォーム間の切り替えに毎週2時間超を失っており、年間では100時間超、つまり約2.5週間分の労働時間に相当する

・5人に1人近い(17%の)労働者が、タブやアプリ、プラットフォーム間の切り替えを1日に100回以上行っている

・45%は、デジタルツールが実際には生産性を妨げていると答え、平均的な労働者はツール疲れによって週あたり51分、年間で約44時間を失っている

・労働者の過半数(56%)が、切り替え、アラート、重複プラットフォームといったツール疲れの要因が、毎週仕事に悪影響を及ぼしていると答えている

・過半数の従業員が、分断されたテックスタックのせいでコラボレーションが損なわれていると答えている

AIと不信が「デジタルツール疲れ」にどう関連しているか

専門家は、「デジタルツール疲れ」の根底にある要因はAIと従業員と雇用者間の不信の二つだと強調する。AIは適切に活用すれば、より速く、より明確でより価値のある仕事を可能にすると約束してきたが、最近の報告によれば、AIは役に立っていないどころか、多くの面で「ワークスロップ(work slop、見掛け倒しの成果物)」の生成を助長しているという。

Harvard Business Reviewの最近の記事は「ワークスロップ」を、「一見優れた仕事のように見えるが、特定のタスクを前に進める実質を欠くAI生成の業務コンテンツ」と定義する。同記事はMITメディアラボの報告を引用し、多くの活動と熱狂にもかかわらず、組織の95%がAI技術への投資から測定可能なリターンを得られていないのは「ワークスロップ」のためだとしている。

チームのメンバーが、一見整ってプロらしく見える文書を送ってきたと想像してみてほしい。だが詳しく見ると、急ごしらえで中身がなく、意味をなしていない。それを手直しするのに何時間もかかり、あなたは追加の仕事で過負荷になり、組織にもコストがかかる。真の問題はツールそのものではなく、従業員がそれをどう使うかである。AIは適切に適用すれば正確な結果を出せるが、組織は正しい手順について従業員を訓練しなければならない。

次ページ > 「デジタルツール疲れ」を緩和するのは従業員と雇用主の双方の責務

翻訳=酒匂寛

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