欧州

2025.10.05 10:00

数百km離れた地点からFPVドローンを遠隔制御、ロシアが新システム開発か

Shutterstock

ベズルコフは「前線では、指定された兵士がドローンの入ったバックパックを背負って時おり掩蔽壕から出て、ドローンを地面に置き、そのボタンを押してすぐに引き返すことになります」とタスに語っている。一方、操縦士は遠く離れた場所にとどまることになる。

advertisement

これまで、ロシア軍の突撃兵が操縦士をあとに残してFPVドローンを前方に運び込み、近距離からウクライナ側の陣地に向けて発進できるようにしているのを、わたしたちは映像で目にしてきた。新たな方式では、操縦士はモスクワにとどまることも可能になるだろう。

統一ロシアの中央執行委員会委員長でCBSTの監督評議会の書記を務めるアレクサンドル・シジャーキンは「これは、技術革新がいかにわれわれの防衛者の能力向上に直接貢献するかを示す好例であります。われわれの兵士たちは、最大限に効果的で安全に作戦行動をとることが可能になるのです」とタスに述べている。

新部隊は、オルビータシステムにスクバリエツFPVドローン、無線中継機を組み合わせて運用するようだ。CBSTによると、オルビータはAI(人工知能)とニューラルネットワークのアルゴリズムを活用し、操縦士による目標の識別や追尾、破壊を支援するという。また、オルビータのおかげで、FPVドローン操縦士の訓練時間はこれまでの4週間から1時間に短縮されるとも主張している。

advertisement

これは、オルビータが高度に自動化されていて、遠隔の操縦士はドローンを直接操縦するのではなく、攻撃目標の指示や承認といった監督をする立場になるということだろう。常時の無線リンクも不要になりそうだ。ロシアはAIを搭載した自律型ドローンをこれまでに複数配備してきた(すべて密輸した米企業製チップを流用している)が、オルビータは、もし主張されているとおりに機能するのなら別次元のものになる。

ロシアの主張の虚実

ロシアの防衛産業は誇大な主張や数々の“幻の兵器”で悪名高い。過去には「地球物理兵器」やら「粒子ビーム」、さらには「原子ピストル」なんてものもあった。2年以上前、ザラ社がアニメ映像で披露したスウォーム(群れ)運用型「ランセット」ドローンも、実際には登場しなかった。大々的に宣伝されたハイテクの「S-70オホートニク」ステルス戦闘ドローンは、2024年に唯一実戦投入された際に制御不能に陥り、味方の戦闘機に撃墜される羽目になった。

次ページ > CBSTの開発するものは実績があるだけに警戒すべきだ

翻訳・編集=江戸伸禎

タグ:

連載

Updates:ウクライナ情勢

advertisement

ForbesBrandVoice

人気記事