ゲイツと並び称されるあの人物のことも忘れるわけにはいかない。アップルコンピュータ創業者のスティーブ・ジョブズだ。
ジョブズは、ゲイツのように裕福な家庭の出身ではなく、ジョイのようにミシガン大学に通ったわけでもない。しかし、ジョブズの人生を少しでも調べれば、彼自身のハンブルク時代があったことはすぐにわかる。
ジョブズはカリフォルニア州マウンテンビューで育った。シリコンバレーの絶対的な中心地であるサンフランシスコのすぐ南だ。近所にはヒューレット・パッカードで働くエンジニアがたくさん暮らしていた。もちろんこの会社は、当時も今も世界でもっとも重要なエレクトロニクス企業のひとつだ。
特殊だったジョブズの子ども時代
10代のジョブズは、マウンテンビューのフリーマーケットをよく見て回っていた。そこには、電子機器の収集や工作を趣味とする人たちが出品したスペアの部品がたくさんあった。ジョブズはこうやって、後に自らが支配することになるビジネスの空気を吸いながら大人になったのだ。
数あるジョブズの伝記の1冊、『偶然の億万長者(Accidental Millionaire)』の一節を引用しよう。これを読めば、彼の子ども時代がいかに特殊だったかがわかるはずだ。
(ジョブズは)ヒューレット・パッカードで働く科学者たちが行う夜の講演会をよく聴きに行っていた。エレクトロニクスの最新技術についての講演だ。そこでジョブズは、まさにジョブズらしさを発揮し、科学者を質問攻めにしてさらに情報を引き出していた。会社の創業者のひとりであるビル・ヒューレット本人に電話して、部品が欲しいと頼んだことまである。その結果、ジョブズは望みの部品だけでなく、会社での夏の仕事も手に入れることになった。ジョブズはコンピューターの組み立てラインで働いた。そしてコンピューターにすっかり夢中になり、自分のマシンを設計しようとする。
ちょっと待った。ビル・ヒューレットがジョブズに部品をあげた? これはまさに、13歳のビル・ゲイツが、コンピューター端末のタイムシェアリングを好きなだけ使えるという特権を手に入れたことに匹敵する。たとえるなら、ファッションが好きな子どもが、たまたまジョルジオ・アルマーニの近所で育つようなものだ。
そして、ジョブズはいつ生まれたのか。
スティーブ・ジョブズ:1955年2月24日


