教育

2025.10.11 10:15

人類史上もっとも金持ちな75人のうち14人に共通する動かしがたい事実

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一方、驚くべきことに、75人のうち実に14人までが、19世紀半ばのある9年間に生まれたアメリカ人だ。

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この事実について少し考えてみてもらいたい。歴史家たちは、ファラオやクレオパトラの時代から現代にいたるまで、人類の歴史を一年ごとに調べ尽くした。世界の隅々まで目を配り、天文学的な富を蓄積した人を探した。

そしてその結果、そんな大富豪のほぼ20パーセントが、あるひとつの国のあるひとつの世代で占められていることがわかったのだ。

リストに載ったアメリカ人の生まれた年

リストに載ったアメリカ人の生まれた年を、実際に見てみよう。

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1位 ジョン・D・ロックフェラー 1839年
2位 アンドリュー・カーネギー 1835年
28位 フレデリック・ウェアーハウザー 1834年
33位 ジェイ・グールド 1836年
34位 マーシャル・フィールド 1834年
35位 ジョージ・F・ベイカー 1840年
36位 ヘティ・グリーン 1834年
44位 ジェームズ・G・フェア 1831年
54位 ヘンリー・H・ロジャーズ 1840年
57位 J・P・モルガン 1837年
58位 オリヴァー・H・ペイン 1839年
62位 ジョージ・プルマン 1831年
64位 ピーター・アレル・ブラウン・ワイドナー 1834年
65位 フィリップ・ダンフォース・アーマー 1832年

これはいったいどういうことなのか。

しかし、少し考えれば答えは明らかだ。1860年代と1870年代、アメリカ経済はおそらく史上最大の変化を経験した。まさに鉄道が建設され、ウォール街が生まれ、工業化が本格的に始まった時代だ。伝統的な経済を動かしていたルールのすべてが破壊され、新しいルールがつくられた時代なのだ。

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文=マルコム・グラッドウェル/ジャーナリスト兼作家、訳=桜田直美

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