新しいAI連携機能がデバイスの魅力を研ぎ澄ませる
Alexa+はユーザーとチャットができるだけでなく、今回アマゾンが発表した新製品群とユニークな連携を実現する。
例えば電子ペーパーノートの「Kindle Scribe」では、ユーザーが下書きしたノートをクラウド経由でAlexa+に送り、自然言語での応答を繰り返しながら内容を要約したり、ブラッシュアップできるようになる。発売後のアップデートによる実装が予定されている。
スマートスピーカーのEchoシリーズはオムニセンスによるセンシングと環境学習を応用して、ランダムに設置した2台以上のスピーカーが部屋の音響環境を自動計測する。以前から提供する「Alexaホームシアター」に、個人最適化の機能が追加強化されるイメージだ。
Ringの新しいカメラにも注目したい。4K高画質のカメラを内蔵するセキュリティカメラ、ドアベルが「Retinal Vision(レティナルビジョン)」という新機能を搭載した。単に高精細な映像が撮れるだけでなく、人の目の限界を超える暗所認識、高速モーション検知、そして防犯カメラとしてユニークなAI機能を実現する。
例えば米国から先行する「スマートビデオサーチ」の機能では、Ring IQと呼ばれる独自のAI技術と視覚言語モデリングにより、従来の置き配や人物の特定検知、不審なモーションの検知に加え、テキスト入力による直感的な映像検索も可能になる。長い録画ビデオから効率よく必要な映像情報が引き出せるというわけだ。AIエージェントがユーザーの代わりに訪問者の対応や配達の受け取り管理を代行する「Alexaプラススクリーニング」も便利に使えそうだ。
Ringのデバイスを活用して、迷子のペットを捜索する「サーチパーティー」という機能がとりわけユニークだ。アマゾンのイベントに参加したRingの責任者、デイブ・ワード氏の説明によると、ユーザーが飼っている愛犬の写真をシステムに登録しておけば、地域のRingカメラネットワークと連携することで、近隣住民のカメラ映像に写り込んだ犬を自動で検出・共有できる機能になるという。
アイデアの根底には毎年米国で100万匹以上の愛犬が迷子になるという社会課題があり、「Ringを愛用する家族にペットを失うつらい体験をしてほしくない」という願いがあったワード氏は語る。ローンチ時点で対応するペットは犬に限られるが、将来は猫やほかの動物にも対象を拡大する計画がある。日本の場合、特に愛猫家の家族をRingデバイスに引き付ける機能になるだろう。スマートホームの価値を「便利」から「安心・安全」に広げる重要な一歩だ。


