アマゾンによれば、Alexaはすでに10億台以上のデバイスに接続され、世界最大規模のAIアシスタントプラットフォームになった。Alexa+は従来のAlexaを基盤としたエコシステムとの互換性を保ちつつ、インターネットコマースや配送サービスの自動実行にも対応し、多くのAPIと連携できる強みを持つ。また誤情報の提示を抑制し、ユーザーが本当に必要とする行動につなげる仕組みを備えるとともに、開発者向けのSDKも公開してエコシステムの拡大を積極的に進めている。
センサー技術との融合による個人に最適化された体験
発表会では各製品の特徴的な新機能が紹介された。その中で、筆者はEchoシリーズのスマートスピーカーとスマートディスプレイが対応する「Omnisense(オムニセンス)」と呼ばれるセンサーフュージョン技術に注目した。
オムニセンスはデバイスが内蔵するマイク、カメラ、超音波、加速度センサー、環境センサーなど複数種類のセンサーを組み合わせてユーザーの生活を常時コンテクスト(文脈)レベルで把握し、Alexa+を搭載するデバイスが生活をサポートする機能だ。
例えば、深夜0時を過ぎても玄関の鍵が開いていればアラートを送ったり、部屋の明るさや音、人の動きから在宅状況を把握し、必要に応じてスマートホームデバイスの設定を変える。さらには家族が全員不在な状態になってしまった時に、ペットの食事状況を把握して注意を喚起するといった支援をAlexa+が賢くこなす。
外部のメディアとの情報連携、あるいはパートナー企業のサービスと結びつくことにより、Alexa+の体験はより豊かになる。
例えばFire TVではスポーツニュースを提供するメディアと連携して「昨夜見逃したMLBの試合を要約したハイライトが知りたい」というユーザーのリクエストに対して、Alexa+と連携しながらタイムリーに情報を送り届ける。フィンランドのヘルスケアスタートアップであるOura(オーラ)のスマートリングが計測するユーザーの生体データを、Alexa+に対応するスマートディスプレイで可視化するサービスも来年初頭に始まる。オーラが集めた生活パターンの情報を元に、ユーザーに「きょうの最適な就寝タイミング」を提案するといった使い方も可能になるそうだ。ユーザーの日常生活のコンテクストに寄り添う新しい体験がつくれそうだ。


