アドビはiPhoneとiPad向けの動画編集アプリ「Adobe Premiere」(アドビ・プレミア)を公開した。これはPCで利用されているフル機能の「Premiere Pro」(プレミア・プロ)そのものではないが、無料で使える。もっとも、完全に無料というわけではない。
Adobe PremiereはApp Storeで入手可能で、Premiere Proをモバイル向けに再設計したバージョンだ。アドビは本アプリについて「プロレベルの複雑さなしに、プロレベルのクリエイティブ操作を提供」とし、「稲妻のように高速なマルチトラック・タイムラインでの精密編集、クリスタルクリアなボイスオーバーによるスタジオ品質のオーディオ、タイミングがぴたりと合うAI効果音、アドビの商用利用安全なFireflyモデルによる唯一無二のコンテンツ生成などを実現」と説明している。
どれも魅力的に聞こえ、Premiere Proのような月額サブスクリプション料金を支払わずに済むのは利点だ。アドビは、ユーザーが「高速かつ機敏なパフォーマンスで、ひらめく速度で編集できます」と述べ、たとえばiPhoneでプロジェクトを開始し、TikTokやYouTubeへすばやく書き出せるよう設計しているとする。
作品をデスクトップアプリに共有するには、アドビのクレジットが必要
あるいは「プロジェクトをPremiere Proに送って、デスクトップで精密編集を行う」こともできるとアドビは言う。ただし、その場合には費用が発生する。作品をデスクトップアプリに共有するにはアドビのクレジットの使用が必要になるためである。
アドビは次のように説明している。「iPhone版Premiereは無料のスタンドアロン動画編集アプリです。ただしFireflyによって動作する生成AI機能は生成クレジットを使用し、これはサブスクリプションで購入できるほか、既存のCreative Cloudプランの一部としても含まれます」。
言い換えれば、Premiere Proデスクトップ版のサブスクリプション契約者であれば、iPhoneからデスクトップへの素材移動が可能である。一方、そのサブスクリプションは月額3280円(税込。2025年10月1日現在)以上かかるため、デスクトップ版を契約せずモバイル版のプレミアだけで済ませられれば、大幅な節約となる。
この新アプリは2025年9月30日付で提供が終了したPremiere Rushの代替である。
なお、Android版のPremiereは現在開発中で、今後提供される予定だ(こちらの「よくある質問」から、Androidベータ版の事前登録を行える)。



